主人公の男性が自分の大切なものを取り戻す物語。
主人公は満月の夜だけに「幽月邸」に行けば大切な物を取り戻せるという都市伝説を頼りに、その不思議な建物を目指す。その途中、これもまた不思議な少女と行動を共にすることになる。二人はお互いに大切なモノを探し始めるのだが……。
誰もいない幽月邸で鳴り響くピアノ。意味深な写真。ミステリアスな建物の構造。いつしか「大切な物探し」が反転し、「大切な者を探されていた」ことに気が付く時、幽月邸は本当の姿を現す。
果たして、主人公の大切な物は戻って来るのか?
謎多き少女の正体とは?
幽月邸の本当の姿とは?
楽器の音の表現が豊かで、静謐な作品に彩りを与えている。作者様の音楽や楽器に対する造詣の深さが読み取れる作品。
是非、ご一読ください。