奏でられる名もなき音楽によって、幼き頃の自分が、夢の世界を楽しく駆け巡り始める――そんな不思議な感覚を得られるような作品でした。今へとつながる時間の中で、過去はしだいに色あせて忘れられていくものですが、大事な部分はちゃんと残っているものなんですよね。
後半が特に良かったです。音楽が聞こえてくるようでした。「もし自分に健太みたいな言葉をかけてくれる人がいたら」そんな風に自己投影してしまいました。
以前、読ませて頂いてたのにレビューがまだでした。。こちらの作家さんの良さが前面に出ている作品だと思います。筆力が確かなので、安心して読めます。どのシーンも、美しい情景が目に浮かびます。優しくおぼろげな空気感に満ちていて、心地良い。ラスト、あたたかい気持ちで読み終えることが出来ます。
どこか影のある物語でしたが、最後は輝いていたように思います!子供の健太だからこその説得力といいますか、キャラクターや舞台設定がとても見事だと思いました!個人的には、「奏」にもう一度……と願わずにはいられません!
祖母の家に遊びにきた少年が森で少女と出会うお話です。少年と少女は森の奥の館に導かれ……。読むと優しい気持ちになれます。現実で嫌なことがあった方はぜひ。
森で出会った謎の少女。その少女の正体が分かったとき、物語の真相が分かったとき、胸が熱くなります。主人公の少年の言動にも癒されます。文章にはクセがなくて非常に読みやすく、ストーリーがすんなりと頭に入ってきます。
謎の多い少女とお婆ちゃんの言動。少しずつ明かされる真実にどきどきしました。 子供ならではの発想で過去にかなえられなかった思いを昇華してくれる心温まるラストが良かったです。
ミステリーが読みたくて、読みました。一話完結なので読もうと思ったのですが、説事に分けて、編集する事ができれば、読み易くなるように思えました。ただ、実際そうするのが良いかわかりません。1つの感想と思ってください。