面白かったです。キャラでは、器の父が子を興味のない虫を見るようにといった描写が良かったです。
回想シーンからの戻り方が印象的でした。ひとりの男の半生を、一緒に追っていた感覚になります。第一夜となっているので、続きも期待します!館の案内人も個性的なキャラクターです。
冒頭から妖しげな世界の、ふと背後を振り返ってしまうような、幕が上がります。独特の語り口は決して不快ではなく、この物語の核心へ案内してくれます。不定期連載かと思われますが(題名に登場人物の名前がありますから)、妖しくもどこか物悲しい世界へ再び誘われることを望んでおります。
悔恨に満ちた過去を贖いたい。苦悩の半生を描いた作品。 主人公の懊悩が手に取るようにわかるリアリティーのある文章。 未来へ向かえるラストで良かったです。
プロットプロジェクト参加作品。一人の男の重たすぎる過去が語られる作品で、その過去語りには狂気を含みつつもある種リアリティがあり、読んでいてゾクリとしました。そしてその過去の苦しみから解放される展開はスッキリしていて、気持ちよく読み終えることができました。あのプロットからこういう物語を発展させることもできるのですね。
連作短編のような雰囲気を感じる作品。(これでいろいろ別の物語を展開できそう……!)冒頭のホラーを想起させる描写とは裏腹に、やがて物語では思ってもみなかった濃厚な人間ドラマが展開される。都市伝説、と聞いて怖そうだと尻込みすることなかれ。深い深い物語を味わうことが出来ます。
同じプロットで、作品を書いた者としてまず、ここまで素早く話を練り込めたのは凄いと思いました。読みやすさも有り。切ない恋の物語の1ページをどうぞ。