ホラーのランキングに載っている作品を見ても、「面白いけど、これってホラーか?」と思う物が多かったが、これは違う。最後のオチにはゾッとさせられた。こういう作品、好きです
箱は本当にあったのか?現実社会……。今の日本は、現実が小説を超えている、そんな気がした。これがホラーでなく、現実に思える怖さがある。
男が部屋を借りるところから物語が始まる。一つの箱を巡って話が展開するのだが、男の幸せそうな生活に反して「箱の存在」が恐い。短編という短い作品で現在から未来、そして過去を上手く描写していると思います。結末もなかなか衝撃的なのでホラー好きの方は是非読んでみてください。
めちゃくちゃ怖かったのでレビューしてしまいました。人は、未知の物体や現象に恐れを抱きます。何だかよく分からないモノが部屋に置いてあり、分からないまま過ごすことの、何と恐ろしいことか。僕なりにオチを想像したのですが(中からドッペルゲンガーが出て来て主人公に成り替わるとか)、それとは全く異なるアプローチで恐怖させてくれました。主人公の過去にもリンクした、周到な結末に、脱帽です。