『ハルヒ』の縮小再生産。それがいい。

物語的には『涼宮ハルヒの憂鬱』からSF要素を抜き、さくっと終わらせた短編といったところ。テーマは原作と全く同じなので、そういった面でのオリジナリティはほぼありません。

でも、だからこそ『作者にとって、ハルヒはこういう話だったよ』という作者の考えや価値観がストレートに伝わって、気持ちのいい作品でした。
『ハルヒ』にはSF要素とかキャラ萌え要素とか様々な面白さがあるけど、一番大事で美しいテーマは、この作品で描かれていることと同一だと思いますし、そこを大事に思える作者はきっといい人なんだろうなと思いました。

物語としてはもっと緩急をつけるべきだと思いましたが(特に最後は、日常的なものでいいのでもっと何かあるべきだと思う)、個人的にこういった作者の価値観が伝わる作品が大好きなので星三つにしました。

みんな、自分の好きなものや好きなことを、この作品のように物語にして誰かに伝えるようになるといいな、と思いました。

作品レビューとしては余談ですが、近況ノートを見てハルヒの大ファンということがよく分かり、いち作家としてもとても応援したくなりました。ぜひぜひがんばってください!

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