タイトルに騙されてはいけない。
これは一見ただのエロ本だが、『ただの』エロ本ではなく『いろいろ凄い』エロ本なのだ。
まず学校の名前がいろいろアレだ。
『クコロセ女学院』あかんヤツや。
魔法の杖の名前もいろいろアレだ。
『マジカルおち×ぽ』とかもうマジであかんヤツや。
呪文もいろいろアレだ。
人前で唱えられるもんなら唱えてみるがいい。
間違いなく通報される。
というか、常識的な頭脳を持つ人間には口にできない。
それはいい、それはいいのだ。
何故『おひんひん~!!』と叫んで『おしっこじょばじょば~』してばかりの話に泣かされなければならないんだ?
そうだよ、私は泣かされたんだ。ちくしょー。
『しゅごいのぉぉぉぉおおお!いぐのぉぉぉぉおおお』に泣かされるとは、一生の不覚。
次に『あはぁぁあん、らめぇぇぇぇええ』になるのは君だ。覚悟して読め!
私はこのレビューを 掻く ために軽く読み直すつもりが、いつの間にか読破していた。
さて、本作では表題にある「女騎士のためのオークマニュアル」を巡って様々な思惑が交錯「しちゃうのほおぉおおおおぉ!」する。
誰しもが何となく『こういうもの』と思い込ん 「んほぉおおぉ」 でいる常識、いやテンプレを真っ向から批判し、斬新な解釈を与 「あへぇあへぇあへぇ」 ている。
本作の最大の魅力は、作者による最高レベルの文章センスだ。地の文、セリフ、全てにおいて一線を画して 「おひんひん!」 いる。
設定も「しゅごいのほおぉおおおお!」よく練られ、見習うべき箇所は非常に多いと言わざる 「おひんひん!」 を得ないだろう。
当然、タイト 「おしっこじょばじょばぁ」 ルに違わずオークが登場するが、そのオークの正 「おち○ぽおおおぉぉおお!!」 体も読者の先入観に真っ向から対抗しようというもの。
ネタにしか思えないアイテムの意外な出処やストーリー上のキーアイテムもきちんと設定されており、謎解き要素も 「あひぃ」 ある。
極めて個人的な意見として、今までカクヨムで出会った作品の中で最も好きな作品の一つだ。
前々から噂になっていたのは知っていましたが、異様な存在感を放つあらすじやレビューに二の足を踏むこと数ヶ月。
意を決してようやく物語へ足を踏み入れた、訳ですが。
なんだよこれどういうことだよ!?
そこに広がっていたのは、1話の時点で読者の頭を、いや腹筋を容赦なく殴ってくる予想だにしないコメディ。
女学院の名前でひきつけを起こしそうになったのは初めてです。
なにこれお腹痛い。
おそらく、こういうテイストを苦手として回れ右をしてしまう純情無垢な読者は一定数いることでしょう。
けれども食わず嫌い素通りしてしまうのは少々勿体無い――百聞は一見に如かずとは、まさにこのこと。
あらすじにある諸症状を引き起こす恐れはおそらくないと思いますが、
腹筋がよじれたことに因る腹痛を催すおそれがあるので、読む際には充分にご注意下さいませ。
この作品のモチーフである『くっころ』について、
既にご存知の方もいるとは思うが、念のため解説を加えておこう。
『くっころ』とは即ち、気高き女騎士が敵に捕らえられ、
「くっ……殺せ……」と騎士として潔く死を願うも、
無残に辱められてしまうという恐ろしくも甘美なる境遇のことである。
このとき敵が醜く残酷で繁殖力旺盛なオークだったりすると、
それはもう見るに耐えない悲惨極まりない結果となりゅっ……なるのである。
騎士になるということは、女としての幸福を捨てることを意味する。
華やかな衣装も甘い恋の喜びも諦め、無骨な甲冑に身を包み、
ただひたすらに剣技を極め騎士道に邁進すくッ……邁進することを決めたのだ。
うっ……。騎士たるもの……何より貞淑を重んじる……
たとえ敵に捕縛されてはずかひっ……めを受けたとしても……
決して屈しない……!くっ、騎士の誇りまで敵に奪わせるものか……!
はあっ……はあっ……!でもっ……!たとえ騎士であっても、どんなに強がっても、
剣を奪われ甲冑を剥ぎ取られればッ、ただのか弱い女の子なのおおおおッ!!
ナカで……本文《なか》で!アレが出演《でて》るよおおあおおおおおおッ!
オークが出てくりゅのおおおおッ!オークが止まらにゃいのおおおおおッ!
んほおおおおおおおおっ!ああ゛っ!
こんなの読んだら面白しゅぎて私クルクルパーになっちゃううううぅッ!
これは、クソワロ不可避の最高のエロファンタジーである!
しかし、これを読み切るにはそうとうにおバカな脳内と、下品なエロに耐えられるだけのメンタルを必要とする。そして、婦女子のみなさん、興味本位程度の気持ちならばお帰りいただこう。
ここから先は、汚い花園だぞ――覚悟はいいか?
この作品は、オークとそれをめぐる「聖クコロセ女学院」の卒業生の物語である。「聖クコロセ女学院」の段階で作者の頭の悪さが伝わってくるだろう!
頭の悪さはネーミングセンスだけでなく、本文にも散りばめられている。「あ、あへぇ……!」「んほぉおおおっ…………、ほ?」こんなセリフがそこら中に溢れているのだ。
そして最終的には――おしっこじょばじょばばー♪
こんな文章まで飛び出す始末だ……
いやいや、最高じゃないか? おもしろすぎるのだっ!
しかし、人を選ぶのだ。
選ばれしもののみには――最高の物語なのだっ!
これから先、「聖クコロセ女学院」の卒業生たちと、オーク、さらにはエルフ、触手たちの繰り広げる馬鹿エロのオンパレードを楽しみに待ちたいと思う!
さぁ、僕も自分の「マジカルち×ぽ」を振り回して、オークを退治をしたいと思う……
「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
腹抱えて笑いながら読みました。
重厚なハイファンタジーを思わせる文章でありながら、やっていることは女騎士とオークのすったもんだ。
ギャップを狙って書いたものなのでしょうけど、いやー、まんまと術中にハマってしまいました。
『女騎士のためのオークマニュアル』
という古文書(単なるエロ本)を巡る、古式ゆかしい生娘たちの勘違い。
無知な箱入り娘はそれを読んでオークとの性行為に憧れてしまうという、出だしからどんだけこじらせてんだよこいつらは!
オークに捕まった女性騎士、それを救いに向かう女性騎士団長と、女性魔術師。
いずれもオークに対する歪んだ認識と願望を秘めており、各自の行動をザッピング形式でそれぞれ読み進めるのが、心の底から面白いです。
一体どんな展開が待っているのか、皆さんも読んで、確かめましょう。
個人的に、魔術師ちゃんの持つ『杖』が卑猥すぎてお気に入りです(杖かよ!)。