まず最初に題材がすごく好みでした。
地の文章も綺麗で読みやすく、用語も充実していて世界観の構築具合は素晴らしかったです。
逆にバトルパートはもう少し刺激があってもよかったかなと思うところもありました。これは決して劣っているとかそういうことではなく、状況をもっとイメージしやすくしたほうがいいかなと個人的に思っただけです。特に最初は主人公は追われる側だったわけですしねwせっかくいい文章なのでやりようによってはもっと緊迫感を出せると思います。
あとはもう少し改行を使ってくれると個人的にはもっと読みやすいかなとも思いました。これはおそらく横書きのせいですね。結構作品を読んできましたが、カクヨムという場においてはみっちり文章を書くより、適度に空行入れて、強調したいところはしっかりしてくれたほうが僕としては読みやすいので(実物の本みたいに縦書きならそんなことはないんですけどねw)。
キャラは主人公が一番好きです。一貫した「ヒロインを守る」という信念は主人公らしくていいです。
全体的に僕個人の創作感性にググッとくる世界観と設定だったので楽しく読ませていただきました。
主人公「天橋守弥」は、冒頭から記憶を失い、何も分からない状況にも関わらず、補助頭脳に教えられて「伊佐未那美」を守るという選択をとります。
この選択が最後まで一貫しているので、天橋守弥という男の格好良さ、というよりは一途さを、一読者として見守る気持ちで読了致しました。
天橋守弥と補助頭脳の仲はお世辞にも良いとは言えませんが、状況と、補助頭脳から得られる情報から、次第に補助頭脳への信頼へと変わっていく、そんな天橋守弥の変化を楽しみながら読むと、更に楽しめるかと思います。
全てを読み終えた後に、プロローグをもう一度読み返すと、
「うんうん」という様な気持ちになるのではないかな、と……いや、なった訳です。私は。「ああ~」ともなります。はい。
お話としては中篇~長篇の、一気に読もうと思えば読み切れてしまう量でなの、通勤のお供とか、休憩のお供とかに、おすすめです。
web小説ですしスマホでどうぞ。おすすめです。(2回目)
伊佐未那美ちゃんの設定がえっちくて好き(煩悩)