主人公は、従兄弟が召喚したレアリティSSRの魔物に憧れて、召喚魔導師になることを決意します。
しかし、召喚魔導師に待ち受けていた運命は過酷なものでした。
確率的におかしい程にレアがでないのです。
スライムしか召喚できない主人公は、スライムを利用したありとあらゆる商売をします。もちろん、レアリティSSRに値する魔物を召喚するために。
スライムしか召喚しない主人公が、自分の力で成り上がっていく過程は、読んでいて爽快でした。
なによりも、レアリティの高い魔物の召喚にこだわる主人公が熱意が素晴らしいと思いました。
そして、召喚魔法陣に秘密があるとは!
非常にいい教訓になりました。
「どのユニットも★6までランクアップさせることが可能です!」
そう謳うゲームにおいて、排出時★1~★5のユニットを★6に上げた時の基本値が排出時★6のユニットのそれにくらべて数百~千程度低いということはザラにあり、また、固有スキルの性能にも絶対的な差がある。ごく稀に★3のユニットの固有スキルを悪用して製作者の想定外の効力を発揮させる場合があったとして、それらが人口に膾炙する頃には運営による調整が入る。運命《システム》的な弱者は永久に弱者であることを義務付けられているのだ。
確率は収束しない。運不運は平衡を取らない。物の価値は覆せない。だからこそ、数値や枠数の上限がない現実では、ガチャで積み重ねた全ての価値が結果を齎す。