何回ガチャを引いてもレアが出ないから腹いせに書いたファンタジー

作者 槻影

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★★★ Excellent!!!

主人公は、従兄弟が召喚したレアリティSSRの魔物に憧れて、召喚魔導師になることを決意します。

しかし、召喚魔導師に待ち受けていた運命は過酷なものでした。

確率的におかしい程にレアがでないのです。

スライムしか召喚できない主人公は、スライムを利用したありとあらゆる商売をします。もちろん、レアリティSSRに値する魔物を召喚するために。


スライムしか召喚しない主人公が、自分の力で成り上がっていく過程は、読んでいて爽快でした。

なによりも、レアリティの高い魔物の召喚にこだわる主人公が熱意が素晴らしいと思いました。

そして、召喚魔法陣に秘密があるとは!


非常にいい教訓になりました。


★★★ Excellent!!!

「どのユニットも★6までランクアップさせることが可能です!」
 そう謳うゲームにおいて、排出時★1~★5のユニットを★6に上げた時の基本値が排出時★6のユニットのそれにくらべて数百~千程度低いということはザラにあり、また、固有スキルの性能にも絶対的な差がある。ごく稀に★3のユニットの固有スキルを悪用して製作者の想定外の効力を発揮させる場合があったとして、それらが人口に膾炙する頃には運営による調整が入る。運命《システム》的な弱者は永久に弱者であることを義務付けられているのだ。
 確率は収束しない。運不運は平衡を取らない。物の価値は覆せない。だからこそ、数値や枠数の上限がない現実では、ガチャで積み重ねた全ての価値が結果を齎す。

★★★ Excellent!!!

とんでもなくシュールな状況を淡々と紡いでいく独白がよかった。けれど、純粋なあの頃の憧れが執着、中毒に変わろうとも周囲の人間関係どころか世界が滅びようともひたすらに召喚を続ける境遇はともかく紛れもなくクズな主人公の姿が一周回って不思議と格好よく見えてしまったから、ここはやはりガチャを回したい。取り敢えずコンビニに行ってプレイアブルなカードを買うべきだろう。そして手頃なソシャゲを起動、大丈夫、青天井がなんだ…プラチナガチャにNはいない…!親切な10連はSR確定なんだ…!あ゙あ゙あ゙っ!!

★★★ Excellent!!!

めちゃくちゃ面白く、かつオチもしっかりある作品です。
最後まで際限なく主人公の行動がヒートアップしていき、ガチャ欲はここま成長するのか、とただただ感心しました。
注目したいのはオチの部分です。人生って結局こんなもんなんだよなぁ、と我ながら年寄り臭いことを思ってしまいました。

★★★ Excellent!!!

最初から最後までがスライムという一つのテーマで一貫しているのに、ここまで飽きず、斬新で、どこまでも衝撃的な物語は初めてです。

思わず最後まで一気に読んでしまいました。もうほんとうに最高です、大好きです。
色々語りたいけれどももう面白すぎて言葉に表せないので、他に人にただ読んで欲しいとだけ思います。
物書きの端くれとして、ただただ感服いたしました。

★★★ Excellent!!!

「スライムを召喚する」ことと「クッキーを焼く」ことは似ている。
 スライムを召喚することで、スライムを召喚する間隔は短縮され、「主人公がスライムを召喚する間隔の短縮」により、展開が加速する。
 加速する中で繰り返されるのは、スライムしか引けない地獄だ。

 確率が収束するには、人生は短い。試行回数もまた絶対ではない。
 情熱で確率は越えられないし、奇跡は起きない。繰り返すほどに心は毒に侵され、硬化する。

 そんなスライムを召喚し続けることで摩耗する精神を支え、一片の人間性を残し、主人公を最後まで人たらしめた愛、それが、再読の度にその重みを増す良書。

★★★ Excellent!!!

筆者の作品はいつも皮肉が効いています。
けれど、それを愛嬌のあるキャラクターや物語に落とし込んでサクサクと読めてしまう作品に纏め上げてしまう。
結果的にさらさらと読めてしまいながらも、しこりを残してもどかしい思いをさせて惹きつけられます。
灰汁は取りすぎると味気ないですが、多過ぎれば苦すぎる。そんなバランスが絶妙に取れた作品をいつも楽しませてもらっています。

★★★ Excellent!!!

どこまでいってもスライムスライム。スライムってなんだっけ??召喚ってなんだっけ??色々な価値観が1ページごとにぶっ壊されていく快感と、スライムまみれの主人公がスライムを武器に経済界を駆け抜けるハートフル・デンジャラス・ストーリーに思わず一気読みです。
こういうのが読みたかった。でも主人公にはなりたくないです。

★★★ Excellent!!!

ガチャを回しても回しても、出るのはハズレばかり。
回転率が足りない!とか、物欲センサーが!とか、運営の確率操作だ!とか、色々言われますが、結局ガチャは楽しいので課金してでも回す人も多いのではないでしょうか。

この物語の主人公もそんな人間ですが、本当に何回召喚をしても出るのはスライムばかり。
さらに、そのスライムを利用したり合成したりしながら、何度も召喚を繰り返します。
それでもやはり現れるのはスライムだけ。

運が極端に悪い人。
なのですが……ただそれだけの設定で、こんなにも壮大な物語ができるなんて思いませんでした。
軽快なテンポと読みやすい文体に引き込まれたが最後。
切れ味の鋭いオチまで一気読みしてしまうこと間違いなしの傑作です。

★★★ Excellent!!!

いやー、何もかもが面白かった。息を吸って吐くようにスライムを召喚する男の話で、スライムを召喚すること以外のすべてに成功し続ける男の話でもある。そのスケールアップの途方もなさ。でもうまくいくことに深く納得すること。スケールが大きくなるのに延々とスライムが出る。その度に笑ってしまい、それなのに人生の教訓もある。すごい話です。

つか冷静に考えると、これだけ引き続けても一ミリも愛を感じない、からこそ偉業に繋がるあたり、なんというか人生とは、仕事とは、みたいな気持ちになる。