底辺の人族が科学力によって這い上がる物語

まさにSFファンタジーです。人間が人間自身がもたらした最悪な環境の中で這い上がっていこうとする青春物語。しかも人間が作り出した神=オルテラが出した条件によって学生が戦うというシナリオに持って行っている。上手く出来ています。そこに気づかない間はちょっとなんで学生中心なのかと疑問でしたが。あとは主人公がなぜすんなりと都市の中に入ることが出来たのか、そしてその中の深淵部にも触れることが出来たのかも不思議でした。そこはちょっとスルー気味なのが引っかかりました。あともう一体の龍はどうなったのでしょうか。その辺りをもっと丁寧に描いていたらなあ、と思いました。でも伏線がいろいろ施してあるのでよく練られた作品です。ちょこっとエロな感じも漫画っぽくっていいのではないでしょうか。会話文も軽快で読みやすいです。ちょっと癖のあるキャラが多いので読み辛さを感じる場面がありますが慣れてくればキャラを思い描きやすくなることでしょう。
科学、魔法、ロボット、ファンタジーがギュッと詰め込まれた作品です。この後少年少女達はどうなるのか気になるところです。