学生が送る日常からの急転直下の非日常。誰もが有無を言わさずに参加させられるのは命をかけたゲーム。
実在する有名なゲームを基として展開されるは、圧倒的な質量で描かれる心理戦!
個性的なキャラクターと役職による情報戦。誰が本当で誰が嘘をついているのか。
そして最後に待ち受けるのは……。
生死をかけたデスゲーム。沼倉は、香川は、京極は、双子ちゃんは、クラスメイトたちはどう考えて行動するのでしょうか。それぞれの思考が交差し絡み合いながら物語は進んでいきます。
語れば語るほどネタバレになってしまいますので、これ以上は気をつけます。
個人的には、蒲田ちゃんがいい味出してるなと思いました。かっこいいから好き、だとか可愛いから好き、というわけじゃあないですが、どこか信念じみたものを強く感じたのでなかなかいいキャラだと思いました。
さすがに読む方も頭を使いました。書いている方はもっと苦しんだのではないでしょうか?
それでは、最後に。
真相は、GMが知っている。
いや、GMだけがこのゲームを支配しているとは限らない。
真実は神のみぞ知る。
……といったところで、私は飛行機にでも乗りに行きましょうかね。
まず、紙と鉛筆を用意しましょう。
このTRPGでは、ダイスやコマやマップは使いません。
推理力と情報処理能力、作戦立案力と、
議論の場での立ち居振る舞いがあなたの運命を決します。
あなたは、敵対するA村かB村か、どちらかに所属します。
安易に所属を明かしては、命取りになりますよ。
「脱落」の要件は、
魔女の呪いか、公開議論による処刑者投票。
簡単に言えば、魔女が相手方の村人全員を殺すか、
一方の村の魔女が全滅するかで、勝敗が決します。
【GM】を「脱落」させる?
じゃあ、誰が【GM】なのか、探してみてはいかがです?
役職者は、自分の役割を果たしてください。
仕事を怠ると、大変な目に遭いますよ。
【魔女】は各村に3人、その【信者】が各村に1人。
話し合って、1晩に1人、誰かを呪い殺してください。
確実に、相手方の村の人を殺しましょうね。
呪いを跳ね返す【反射魔導師】にはご注意を。
【占い師】は各村に1人。
1晩に1人を選び、その人が【魔女】であるか否か占います。
ただし、【反射魔導師】を占えばその力を無力化させ、
【呪人間】を占えば殺してしまうので、ご注意を。
【守護騎士】は1晩に1人、誰かを【魔女】の呪いから守り、
【霊能力者】は処刑された内から1人について【魔女】か否かを判別し、
【村長】は1晩に1人、どちらの村の所属かを知り、
【内通者】もまた【村長】を欺きつつ所属を見分ける目を持ち、
【呪人間】が魔女の呪いを受ければ、
同じ村の者を道連れに死に、村を壊滅させかねません。
一気に覚えきれない?
だから、紙と鉛筆を用意しましょうと言ったのです。
ひとり、ふたりと「脱落」し、
ひとつ、ふたつと情報が手に入り、
次第にゲームの全容が見えてくる。
誰を呪えば、あるいは処刑すれば、
今日の自分が救われるのか、
明日の自分が生き永らえるのか。
「嘘をつくのも、いいでしょう。
“いつでも私を見付けてくれる、
大好きなあの人を死なせたくない”など、
最も意味のない願いです」
絶望の淵で繰り広げられる、本音の人間ドラマ。
彼らの個性的な死に様さえ愛おしくなる、
このギリギリの緊迫感、すごく好き。