第2話
2013/7/xx
----10:55---
君は校内でも名の知れたイチャイチャカップルの片われだ。
相変わらず仲がいいんだなぁと思いながらすれ違う君を横目にみる。
君の名前すら僕は知らない。
知りたいと思わないと言ったら嘘になる。
でも、わざわざ君の名前を聞く勇気なんてあいにくもちあわせてない。
なんて考えていると誰かが俺の背中を押した。
なんだよと思いながら振り返るとそこには杉山凛がいた。
凛か。驚かせんなよな。
なんかあったの?
と聞くと彼女は答える。
幼馴染兼彼氏君の涼君が落ち込んでたら彼女の私がほっとくと思いますかぁ〜?
と心配のかけらもないような声のトーンと顔をして話しかけてくる。
思いまぁ〜す。
そういうと彼女は
やっぱり幼馴染にはお見通しだねぇ。
とケラケラ笑いだした
-----16:00--
「わざわざこんな風に放課後集められるなんて知ってたら美化委員になんてならなかったつーの!!!」
なんて文句を同じ美化委員の田中にもらしながら美化委員の集まる2-9につくとそこには君がいた。
君と一瞬目が合ったような気がしたがきっと気のせいだろう。
そんな事を頭に巡らせながら席に着く。
---16:50---
委員長と副委員長は残ってください。
それ以外の人はもう帰っていいですよ〜。
と先生がいうと。
俺と知らない女の子の2人だけが教室に残された。
----17:05
周りの奴らより長い時間委員会の事をさせられたことに怒りを覚えながらも委員会がやっと終わったことに喜びを覚え2-9を後にする。
そして、下駄箱につくと君がいた。
君は、僕のことを覚えていてくれたらしく僕に近づくと
この前は、本当にありがとうございました。
私の名前は美緒 杏って言います。
もしよければあなたの名前を教えてもらってもいいですか?
僕の名前は雄太 涼です。
あと、この前のこと心配しないでください。
誰にも言わないんで、ましてや警察なんて。
はい。私貴方に見られたとき正直焦りました。
でも貴方の目を見て『あぁ、貴方は私と一緒だ』
ってすぐ感じました。
あぁ。すいません。すごく馴れ馴れしいですよね。
美緒さんは顔を真っ赤にしながらそう言って見せた。
いや大丈夫です。僕もこの人には、僕の事を理解してもらえそうな気がしましたから。
そう言うと彼女は
良かったら連絡先交換しませんか?
と言ってきたので僕は連絡先を交換した。
---19:00---
凛からメールがきた。
デートの約束だ。
俺は、いつものように返事をする。
何事もなかったかのように。
僕らの関係。 穗山 莉樹 @type_spyair23m
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