やはり人を引きつけるのはロマン。好奇心。そういったものです。が、この作品に登場する、ふたりは少々行きすぎてますね。そこがまたよい。どれだけ入れ込んでるか分かろうってもんです。あと、一人称故のちょっとしたミスリードががありますね。文章になれた人ならばすぐわかると思います。
屑山で鉄くずを拾って生計を立てる二人の子供。 その何気ない会話から始まり、大迫力のシーンとピンチが展開される。 そして最後に静かに落とされる未来。 読後、あなたはそこにロマンを見つけられますか?
スクラップを探しながら、ロマンや知識を探し求める二人に、ワクワクする冒険の旅、という情景が浮かんできました。世界観がしっかりと作られていてイメージしやすかったです。時折出てくる生き物の名前が不思議の世界への入り口を開けてくれているようでした。
知的好奇心。童心。そうしたものを様々な固有名詞――それもまた世界観を連想させるに適度な言葉で、表現している。そしてそれが一つの現実に回帰していくさまの美学。感服です。各所に散りばめられた技巧も、またいきいきとしたものを感じさせます。またいいものを読まさせていただきました。ありがとうございます。