Identity　～異世界冒険譚～

　――俺の転生は、失敗だった。

　そんな苦い過去の記憶を持った青年、ルジン。
　彼はとある盗賊団によって利用されている、禁制品の『隷属の首輪』をつけられた奴隷の一人であった。
　しかしある日、その盗賊団を壊滅させるべく動いた大手ギルドの二人に助けられ、新たな人生を歩み出す。

　しかし、そんなルジンは見覚えのない黒眼黒髪の少女――香澄と名乗る少女と出会うと、こう告げられた。

「……そう。あなたはまだ、ルジンのままなのね」

　彼女の言葉の真意とは――――？

　そして更に、新たな出会いが訪れる。

「ははっ、滑稽だね。キミはキミが一体何者かも知らない」

　そう告げる青年。
　果たして、香澄と青年は一体何を知っているのか。
　そして、ルジンの過去とは一体――――？


※この作品は、以前…続きを読む