痛快忍者活劇!

まず冒頭の匪土蘭丸の説明でくすっと笑ってしまい(その後何度かある説明もどれも面白い。他にも時折あるコメディ要素も笑えます)忍者同士の因縁の提示から忍法のお披露目、そして城への潜入、対決と手に汗握る展開からラストまで一気に読み進めてしまった。

それと個人的に好きな今ではあまり見かけることも少なくなった少し昔の文体と、思わず朗読したくなる台詞の言い回しの妙。
(と思ってたらいきなりお茶目な台詞を喋る姫が可愛い)

まるで皆寝静まった深夜に流しっぱなしにしていたラジオからふと、落ち着いた喋り口調の雰囲気のある物語が聞こえてきて思わずそれまでやっていた作業の手を止めてじっと聞き入ってしまったような。
ちょっとsoftalkに朗読させてみたくなりました。