復活の備忘録

【表現】リズミカル言語

 おひさしひーくん。

 ここからは備忘録ということで、リハビリがてらメモをしておこうの話。長期人狼やTRPGをしているせいか文章を書く機会はちょくちょくあるので、その参考にするためにも。


 最近また少しずつラノベを読むようになって、そろそろ一年くらいになる。今それなりに熱心に読んでいるのは『変人のサラダボウル』『ぼくたちのリメイク』『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』『スパイ教室』あたりで、どれも面白い。

 それから先日、戯言シリーズの新刊として『キドナプキディング』が発売されたけれど、それも懐かしい気持ちに浸りながら一晩で読み終えてしまった。私の文章が戯言シリーズの影響を受けすぎていることは否めない(だからこそ文章で食べていけないということでもあるし)。


 それらとまた関係もなく、いやないこともなくはなく、ライトノベルを読んでいると疑問符が飛ぶことがある。

 大抵の場合プロの校閲を経て流通している書籍でそんなに多く引っかかることはないが、稀に野生のポケットな怪獣のように大量発生することがある。現れた疑問符を潰す前に次の疑問符が飛び出してくる。敢えて感覚的にいうなら、薮をつくより前にヤマタノオロチがドーン、だ。


 とある小説では、原因はストーリーでもボキャブラリーでもなく、文脈やリズムの部分だった。ただし語りを務めている主人公は感情が壊れているという設定だったため、唐突な文脈はそれが由来だろうかと思うこともないので一先ず置いて。

 リズムも、気にする読者と気にしない読者がいるだろう。ただ私が前者だった。

 小説の文章は必ずしも詩のようにリズミカルである必要はない。変拍子で独特に表現される音楽があるように、小説にも独特なリズムがかっちりハマる素晴らしい文章がある。私の好きな本で言えば、『ファンダ・メンダ・マウス』がそれだ。


 であれば、小説の文章に求めるリズムとは如何に。

 端的に言えば読み易さ、読み上げ易さだと私は考える。


 リズムのある文章は、物語や語彙に左右される部分もあるが、それさえクリアしていれば一度読むだけでスッと内容が入ってくる。特にリズムが良ければ、そのリズムを感じるために良い意味で再度読み返される。朗読すれば心地よく、耳触りもいい。

 そうでない文章、リズムが伴っていない文章は、内容を理解するために繰り返し読む必要が出てくる。テンポが悪い。朗読しても気持ちが悪いし、聴いても理解できない。流通している小説ではこのリズムの無さは修正されやすいものだと思うが、あまり校閲が積極的でなかったりするとそのままにされるのかもしれない。


 私はこのリズムをそれなりに重視するため、それが伴っていない文章は非常に読みにくい。なんなら購入したことを後悔する。作者を選んで購入すれば外すこともないのだが……それでは新規の開拓ができないため仕方ない。

 願わくば編集者さんや校閲さんに頑張っていただいて、世に出る新人の文章をリズミカルに生まれ変わらせていただきたい。

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らしゅえっと 星鹿灯流 @HiryuH

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