季節はずれの桜は狂い咲く

作者 夜野うさぎ

73

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★★★ Excellent!!!

とっても、綺麗に思えた、それは、影の中に心を表現しているから。
まるで、暗闇の中を、光で照らすかのように・・
読んでいるほうからすれば、懐中電灯で、照らしているようで恐ろしく思えたり、おびえたり。この緊張感がたまらないし、最後は、感動。
とっても、良い作品に出会えてよかったです。

★★ Very Good!!

ZOOEYさんのレビューに全面的に賛成です。ZOOEYさん以上に適切な書評を書けないので、今回は口を噤みます。
ただ、登場人物が高校生の男女ではなく、成人男女だったら、もっと自分にはシックリきたと思います。理由はネタバレに直結するので、言えませんが。
でも、そうすると、舞台設定やら色んな小道具をアレンジする必要が生じて無理が出るんですけど・・・。
まあ、宮部みゆき先生の火車の終盤に出てくるシーンの記憶が鮮明な一読者の感想なので、聞き流してください。
星2つの理由は、短編には星MAX2つが私の信条だからです。

★★ Very Good!!

怖いです!
途中まで読んで「ああ、これは怖いな」という感じだったのですが、この作品の本領は、ラストで明かされるある衝撃的な事実を知らされてから発揮されます。
「うあああああっ、まじか! 怖すぎる」ってなります。

好きな人の「恵美さんと付き合ってはいないよ」という台詞に安心する主人公ですが、その台詞の裏側に隠れた真実を、あなたは見抜けるでしょうか。

★★★ Excellent!!!

 だって、命を吸って咲く薄桃色だもの。
 命は、始まりの白も終わりの紅も美しい。足して、丁度、桃色に咲く。

 花弁とて、狂いましょう?
 それほどまでに、怨念と妄執によって、この世に留め置かれたならば。

 桜が突然変異の多い種とご存じですか?

 物語は終盤に、突然、狂い咲く。
 幼く、儚き、愛情が、全てを救うとは、思わないことだ。

★★★ Excellent!!!

全体にたいへん美しくまとまったお話でした。

まず冒頭。向かいのホームに何があるのか...という疑問とともに読み手に興味を抱かせ、適切な間を置き地縛霊がいることが示されます。ここで物語の方向性がわかりさらに読み手を引き込みます。さらに、主人公に幽霊が見えるのだということが無理なく示され、あとの大きな展開への伏線としてしっかりと機能しています。

その後も、小学生の時の思い出や恵美たちとのやりとりの中にさりげなく伏線が置かれていて、物語の転換期て見事に回収されていました。伏線がきれいに回収されることで、なるほど、というカタルシスを味わえます。

一つのオチとも取れる転換期のできごとの後、ラストでもう一つひっくり返すのも構成として綺麗です。

情景描写も綺麗でした。

なんとなく、麻美が主人公の告白を後押しする理由がよく分からなくてモヤモヤしましたが、それを差し引いてもとても良い作品でした。