アカイメ
黒糖むしパン
第1話
検索してはいけない言葉。
「アカイメ」
ある日クラスメイトから聞いた奇妙な話。
「検索してはいけない言葉で、
アカイメってゆうのがあるのを知ってるか?
俺はやったことないけど、
話によると、
ある日一通のメールが届く。
メールを読むと
「あなたは譲ってくれますか?」
ただその一言。
シンプルな内容。
そして相手にメールを送ろうとしたら、送信できない。
焦ってマウスを上下スクロールしていくと、パソコンの画面いっぱいに人間の眼が現れる。
消そうとしても、メールを相手に送信しようとしても、
画面が変わらない。
そして、消えない。
何度もクリックしたら、突然画面の眼が血だらけの赤い眼に変わる。
ここで怖いのが
画面が赤くなったと同時に女性の『ウ``エエエエ…』
叫び声がするんだ。
しかしこっからがもっと怖い。
画面の中にある本物の「呪われたアカイメ」に睨まれると死ぬらしいんだ。
いいか、絶対に検索するなよ。」
友人にそう言われたが「検索するなよ」と言われて
しない人間なんかいないよ。
僕は、家路を跡にした。
自宅に着いて、
すぐパソコンを立ち上げた。
「うーん…いつメールが届くのかわからないから、ネットサーフィンでもしてっか…」
そうこうしているうちにどのくらい時間が経ったのだろう…
4~5時間が経ったであろう。
お腹も「グー」と鳴った。
何も起きないな。
まぁ都市伝説みたいだから当てにはしとらんけどな。
ぼちぼち飯の支度するか。
と、椅子を立ったその時、
「メール1通届きました」
と、通知が。
僕は「おっと、これもしかして、例のメールかな?とりあえず読んでみるか」
マウスを右クリックすると、そこには友達の言ってたとおりだった。
「貴方は、譲ってくれますか?」
僕はいつもより、2オクターブ声が高くなった。
「きたよ…これを待っていたんだ…どんな事が起きるのかな?」
と、突然画面がパッと消えた。
僕は「あれ?故障でもしたのかな?」
パソコンの回りをうろつき始める。
すると、また画面がついた。
「あっ!ついたよ。よかったよかった」と。
不意討ちをかけられたのか、瞬間画面一杯に、
誰のかわからない人間の眼が、
ずらーっと並んでいる。
僕は恐くなった。「これは…」
焦って消そうとしたが画面は消えない。
コンセントを抜いても駄目だ。
そのままにしていると、次は女のうめき声が、
部屋中に「ウ``エエエエ…」
響き渡る。頭が割れそうにガンガン女の声が
部屋中に響きわたる。
僕は頭が痛くなり、床に倒れた。
画面には、人間の眼が並んでいた。
しかし、女のうめき声と同時に眼から血が流れてきた。
「うわ…うわ…」怖くて、後ろに後ずさりする。
声にならない声。
それと同時に画面が真っ赤に染まった。
「僕は殺されるのか…こんな事で死んでたまるか!」
どうせ、ガサネタに違いないんだから。
でも、死にたくない。こんな気持ちに掻き立てられるのは
人間の本能なのか、それとも命根性が汚たないのか…
「うわーうわー、来るな来るな…こっちに来るな!」
次の日
殺人現場にテープが巻かれている。
近所の人達や学校通学途中の中高校生が止まってジロジロ見ている。
高校生の女の子が近くにいたおばさんに声をかけた。
「何かあったんですか?」
おばさんは自慢気に「何だか知らないけど、殺人事件が起きたらしいのよ。
それも不気味でね、殺された高校生の男の子の両目が
無くなっているんだって。
死因は、心臓麻痺らしいよ。
猟奇殺人だって言ってるわ。
貴女も気をつけなさい。」
「あ…ありがとうございます。」
自転車をこいで学校に向かう。
自転車こぎながら、私は心の中で思った。
「ここの家って、クラスメイトの〇君の家
昨日帰る時、いつもと変わらなかったのに…
何があったんだろう。昨夜電話しても
でないし、メール送っても、すぐレスくるのに
昨日に限って、メールの返事も来ない。
いったい何があったんだろう。帰りもう1度寄ってみよう。」
学校にて
A美「今日〇君の家の前、警察来てたよね。何が起きたか
知ってる?」
クラスではもうこの話題で持ちきりだ。
「なんか、近所のおばさんが言ってたけど、
〇君両目えぐられて死んでたって騒いでいたよ。」
B代「怖い~そんなことあり得ない。あいつ
誰かに恨まれていたのかな…?」
A美「あいつ、調子に乗っているから、バチあたっただよ」
c男「おまれら、そんな事言ってたら、
おまえらも、目ん玉えぐられるぞ~」
「女子何言ってるのよ。今日これから、全校集会で真相が
分かるよ。」
「これから、外出怖くて出来ないよね」
「塾の帰り、お母さんに迎えに来てもらうようにする」
「それより、〇を殺した犯人が捕まらないと
学校にも行けないよ。」
全員「そうだよね。だって犯人が、まだ
この近くにいると思ったら、それこそ怖いよ」
「今日の夜〇の家の前、行って見ないか。」
「何でそんな事するの?」
「肝試しだよ。後、犯人じゃないって事を
証明するのに、あいつの家に行くんだよ。どうだ?」
その場にいた、クラスメート全員が絶句した。
「そんなことして、〇の呪いがかかったら
どうするんだよ」
「呪い?そんなのが怖くて、肝試しできるかよ。
もしかして、ビビッてんのか?」
いじめっ子が、茶化す。
「ビビッてなんかいないよ。じゃ君が
先に行って、根性を試してみてよ。」
水掛け論の会話。
言いだしっぺが「分かったよ。それなら
クラス全員〇の家に行こう。そうすれば、クラス全員
が、犯人じゃないって認められるからな。」
本当に、犯人はいったい誰なのか…
クラスの中に犯人がいるのか…
他に、犯人がいるのか…
真相は誰にもわからない。担任の先生は、犯人を
知っているのだろうか…
誰か、犯人を知っている人がいたら、私に教えて…
手がかりが欲しい。少しでもいいから。
だって、クラスの中に殺人犯がいたら怖い。
お願い。誰かこのクラスを助けて。
私の胸は、「悲鳴」を上げている。
そんな気持ちをよそに、クラスの女の子が
ギャーギャーとわめき散らす。
私は、ここにいるのが苦痛になってきた。
「なんなの。クラスメイトが、死んだのに
こんな事しか言わないなんて、なんて
薄情な人達なの。みんな自分の事
ばかり言って、誰も〇君の事を
言わない。淋しいよ。どこの学校もみんな
私のクラスと同じ人ばかりなのかな…」
学校ではこんな会話が、飛びかっていた。
そんな事とは知らずに殺人現場は
その時、刑事と鑑識の人が現場に入っていった。
「この死体どこかおかしいんだよ。」刑事が鑑識に言った。
か(鑑識)け(刑事)略
か「眼だけえぐられて、おまけにショックで心臓麻痺…いったいこの
部屋で何があったんだろう。」
部屋はそのままの状態だ。
パソコンも画面が開いたままだ。
鑑識の男が画面を見た。
「気味悪いですね。人間の眼たらけですよ。血だらけだ~」
け「おい、右の下の眼見てみろよ」
言われた眼を見る。
か「はい。これって…」
け「多分被害者の眼だよ。この眼だけが鮮度がいい。おかしく
ないか?」
か「まさかこれって、あの有名な『赤い眼コレクション』という都市伝説ですか?」
け「なんだ!その『赤い眼コレクション』というのは?」
か「若い人に人気があるんですよ。
検索してはいけない言葉で「赤い眼」ってあるんです。
ある日一通のメールが届くんです。メールを読むと
「貴方は私に譲ってくれますか?」
でもその赤い眼にはもうひとつ話があって、
そのメールがウィルスを持っていて、パソコンに感染すると、
パソコンが『眼』をコレクションするらしいんです。」
け「つまり…その…」
か「パソコンの持ち主は死ぬ」
画面には、
「貴方は私に眼を譲ってくれますか?」
アカイメ 黒糖むしパン @mogumogu
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