書籍版で読ませていただきました。
妹が分裂し、雪だるま式にどんどん増えて、小さな問題が世界を揺るがす問題にまで発展していくSFもの。最初はまず生活面での問題に直面するのですが、その後はどんどん問題が大きくなっていきます。
問題が膨れ上がるたび、「この先どうなるんだろう?」と続きが気になり、一気読みでした。冒頭からは想像もつかないほど巨大な問題に繋がり、思いのほか、シリアスな方向に物語は進んでいきます。「妹が分裂する」という設定を活かした物語の展開の仕方は、非常によくできていると思います。
また、登場人物も魅力的でした。妹を守る兄からは、これでもかってくらい妹愛が伝わってきましたし、分裂した妹たちも個性的でした。
カクヨムを代表する名作だと思います。面白かったです!
本当に、ただ”分裂する”だけじゃなかったです…。気が付けば様々な視点から物事を考えなければならなくなってた('ω')かなり壮大なお話でした…。一気に読んだせいで、目がしばしばしています。
作中の登場人物の個性とか、うまい具合に時間を進めているところがとてもよかったなと思います。自分もこんな風にポンポン流れを踏んでいける作品を書いてみたい。妹の個性の出し方も好きでした。確かに見た目的にも分かりやすいですしね(*'ω'*)最後の終わり方も好きです。というか、この最後の終わり方で、すごい余韻を味わってます。
個人的には、もっと他の妹のことも読んでみたかったなとは思います。あと、もっとお兄ちゃんらしくしてもいいんだよ('ω')って、思った点はいくらか。
素敵な作品ありがとうございます。