伝えるもの伝わるもの伝わらないもの伝えたいものことば
言葉は武器にも盾にも薬にもそして毒にもなる哀愁の中に確かな芯があるような詩が印象的です。
言葉は刺さるもの。改めてそう思わせられる。ときにはチクリと針のように。ときにはズシリと鉛のように。ときにはポツリと滴のように。刺さった言葉は、なかなか抜けない。覚悟を決めて、その言葉と一緒に生きていくしかない。そうして人は強くなるのだから。
『証明し続けなければならない自分がこの世界に必要だということを否定し続けなければならない自分がこの世界で特別だということを』とてもすき。どのページをめくっても。すっと入ってくる感じ。ただの~は卑下して聞こえるかもしれませんが、まっすぐなものとして受け止めたいです。
価値観というもの、モラルというものなどに映し出された何か、読んで”鏡に映し出される作者の堅苦しい美学”みたいなものが自然と心に想起されてしまうといった、短い詩にありがちな”価値観の押し付け的な読後感”が起こってこないために、それだけ価値がある気がする。
ときおり、刺さる一言がある。喜怒哀楽のすべてが『つぎはぎ』されているような作品。
どう薦めていいかわからないけどすごく好き。とても短いところがいいということだけは言える。「自論」「自論その2」が特にいいと思う。ただし、小〜中学生の頃、心のままに詩を書いていた人は要注意。完成度の差に打ちのめされると共に、黒歴史が吹き出してくる。穴を掘って埋まりたい。
ただの言葉だけど、心にきて涙ぐましなった。