音楽の美しさを表現する言葉が溢れている

音楽の神聖な美しさを文章から滲ませ伝えることに成功している作品でした。
描写力もさることながら、使われる語彙そのものが美しい、どの言葉を使えば音や声を感じさせることができるか心得ているという印象を受けました。
その意味で詩的な作品だと思いました。
特に冒頭のたまたま「天使」の音楽を耳にするところは秀逸です。


物語そのものは単品では見えてこない部分が多いので、姉妹作として上げられているものとセットで読むのがおすすめです。
こちらだけでは見えなかった切なさが鮮やかになっています。

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