綺麗な様で、綺麗ではない。おぞましい人間のお話でした。文章もすらすらと進められるくらいに読みやすく、オチもきっちりと情感のある物に仕上がっていて、ホラーテイストと恋愛が上手く混ざり合っています。
負け惜しみではなく、この展開は分かっていた。それでも読み進めて、それから浮上するように、物語を巻き戻すように上へとスクロールしたのは、その展開が読めた違和感がどこから来るのか分からなかったから。…続きを読む
高橋留美子先生のコミックス「人魚の森」で感じるようなネットリ感が漂います。ホラー系じゃないです。魚類や両生類の体表に浮かぶ不快なネットリ感じゃなくて、何と表現すれば良いんだろう?もう胎児の頃は憶えて…続きを読む
海に殺された情念がぽとりぽとりと水滴を落とし、主人公を巻き込み交差していく。人魚という比喩を超えた表現力が素晴らしく、短編ならではの引き手が強い。それなのに、つかみどころのない美しい作風はこの作…続きを読む
職場も閨の中もどこもかしこもたおやかで、柔らかく、官能的。短編なので息継ぎせずに泳ぎ切れます。
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