『人生ノート』
レリエル
第1話
「痛い」「嫌だ」「死にたい」
「みんなと変わらない生活がしたい」
生まれてきてから、
ずっと、そう思っていたけれど、
そんな思いは神様には伝わらない。
だって僕は病気だから。
外に行けない病気。
みんなと一緒にいれない病気。
友達が作れない病気。
みんな、きっと
僕の人生なんて
興味が無いだろう。
そう思いながら、毎日を過ごした。
たまたま通りかかった部屋から
聞こえてきた声を僕は聞いてしまった。
それは僕のお母さんと
お医者さんの声だった。
「雫は…雫は!まだ治らないのですか?!」
「お母様…落ち着いて下さい……
雫君の状態は…残念ながら……かなり
悪化しています……」
『え………?』
僕は思わず声を漏らしてしまった。
「雫っ!!!」
「…雫君……」
だってショックでしょ?
治らない病気が悪化したんだよ?
でも、まぁ、どうせ治らないんだったら
悪化したって何も…変わらない。
そんな事…分かってるのに……
『……もう…嫌だよ…』
僕は、その場で崩れるように倒れて、
泣いてしまった…。
いつもより副作用が酷く辛く感じた。
―――そんなある日、奇跡が起きた。
いつも通り、朝なので起きる。
すると、
見慣れない、
見た事も無いノートが、
机に置いてあったのだ。
そのノートは、
表紙が血のように真っ赤で、
裏表紙が澄んだ空のように青かった。
「少し…だけなら…………」
〔――革命の後の結末が、
残酷になる事も知らずに……―――〕
『人生ノート』 レリエル @karakurikakumei
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