ex. one more time
呆気なく散った想いの成れの果てそこはかとなく香るシトラス
マーマレードジャムの甘さとほろ苦さ いつかの恋に重ねる夜半
なんでもないと微笑む君の眼の先にわたしは居るの、あの子じゃなくて
振りかぶったハンマーで砕く思い出と 高々指で潰す蛇苺
青春の味はヤマモモに少し似て 酸っぱく甘く渋くて苦い
嫌いになった訳ではなくて最初から好きじゃなかったそれだけのこと
君の手の冷たさだけが僕の手と凍てる世界を温めている
美しいものだけ集め煮た鍋で出来たコンポート甘くなどない
十四日目の月が好きだと云う君と見上げる月は明日欠ける月
君のその隣の席が空いたなら、わたしが座っても構いませんか。
三十一字の恋文 ららしま ゆか @harminglululu
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