お人よしのおにいさんは、巻き込まれ型アリスなのか。
- ★★★ Excellent!!!
灰色の殺風景な「終末の国」から、アリスのようにどこかに迷い込んだのは、半ば機械仕掛けの体で青白い肌で死神のような風体の自称「お人よしのおにいさん」。
「あなたはどなた? 知らないひと」
「ただの、何でも屋さ。お嬢さんは?」
「ただの、女の子だよ」
不思議の国のアリスの中の、暗い森や、どこか狂ってしまったキャラクターたちの狂気が所々に転がっているような世界。
狂気といっても陰湿さはありません。泥沼展開が嫌いな人でも大丈夫。
作者の他の作品と世界観を共有しているようですが、この作品単体でも楽しめます。