最終話 カーテンコール

 2016年4月6日20時18分。とうとうこの物語も終わる。

 やばい、何を書いたら良いかがあまり思い浮かばない。やれなかったことも多かったしやれたことも多かった。失敗ばかりだったけど誇れる結果ももちろんある。

 例えば、PV数。この1話のPV数の少なさには泣かされたが……いや、今も絶賛泣かされ中で未だ210PVだが、レビューをくれた人は30人いる。少なくとも、マイナスであれプラスであれ7人に1人は心が動いてくれた。

 私の誇れる結果の1つ。そして、前述もしたが熱いレビューも頂いた。

「お前、何回書くんだよ」

 いいじゃん。文字数も余ってるし感謝感激だから何回も言いたいんだよ。


 それに、『医魔女』にも感謝している。よくぞここまで私を引っ張ってくれたもんだ。最後まで推敲してやれなくてすまない。でも、自信を持ってくれ。君は私の中では自信作だ。立派にファンタジー部門で戦って、できれば戦果を持って帰ってきて欲しい。願わくばみなさんもこいつの雄姿を拝んで差し上げて欲しいところだ。

 短編『嫁を初めてビンタした』も現代部門3位に入ると言う快挙を成し遂げた。私がどうしても勝ちたかった男……本作では勝つことが出来なかったが、この短編が一矢報いてやってくれた。こいつにはこれからも我が花財閥の広告塔として奮迅の働きを期待している。今後、短編はこいつと『魔王の側近』だけ残して他は餌にしたいと思っている。レビューをくれていた人には本当に申し訳ないが、いちいち作品を探すのが面倒くさいのだ。短編ばっかりで探したいものがどこにあるのかが全く分からない。


 2週間で10万文字……思ったよりかなりきつかった。正直、私ちょっと凄いと思った。つらつらと書いていて楽だと思うでしょう? そう思われる方は1度、やってみて。血反吐は吐かなかったが嗚咽ぐらいは何度か吐いた。1週間に2000字書けば、結構書いたなぁと言ってしまう私にとってはまさしく鬼畜の所業だった。これがやり遂げられたことは自分の自信につながったし、誇らしくも思う。2週間で小説を書き上げた某天才小説家さん。私はついにやりました。あなたと同じく、2週間で10万字書き上げましたよ。やってみて思った。あんたは凄かった。最初は、『なにこいつ? なんでこんなに自信満々なの? 2週間で10万字? だったらなんなの? エライの? 所詮中身でしょ? 中身が伴わなかったら何の意味も無いでしょ。あんたそんだけ吐くんだったらさぞやあんたの物語は面白いんだろうね。見せて見ろよ』

 そんな風に思って本当にごめんなさい。仮に中身が全く伴ってなくても、10万字を2週間で書き上げるあんたは凄かった。あっ、別にその作品が中身伴ってないわけじゃないですよ。伴ってました。本当ですよ。


 起承転結なんてもちろんこの小説には存在しなかったが、今ではそれで正解だと思っている。

「起承転結になってない物語なんて物語じゃない」

 そう思うでしょう? でも、物語なんですこれ。なんせフィクションですから。それに起承転結ばっかりの物語なんてつまらないじゃないか。1つぐらいそんな概念ぶっ潰した物語があったっていいじゃないか。

 人生だってそうでしょう。転があって転があって起があって。でまた起があって。「いつになったら結になるんだ!」そう叫びたくなる事柄は無数に転がっている。だったら、むしろそんなことに縛られずにこれは胸を張って物語です。そう言っていいような気がする。


  後の祭りとはよく言ったモノで、最後の方を書くときは正直あんまり面白くない。やっぱり物語の最中の方が燃える。終わりに近づけば近づくほど、意識すればするほど、どんな風に締めくくろうか色々悩んでしまう。

 実は、この後にどんな話を書くか目下色々考え中だ。今はこれを書くのに精一杯だが、書いて終わって一通り他の人の作品を読み終えたら改めて考えることになるだろう。物語を書く人ならばわかるだろうが、この作業が1番楽しい。自分の頭の中でキャラクターが自由に闊歩し、無限の荒野を駆け巡る。

 作家になりたい、私はこの物語で何度も何度もそう言った。もちろん、有名になりたいだとか、モテたいだとかそんなミーハー心は大いにある。でも、それ以上にそんな風に想像をめぐらせながら日々を過ごせればなんと幸せな事か。そうも思う。そんな純粋な想いも私だ。

 誤解しないでほしいのは、仕事は仕事で結構好きだという事。それなりに、辛いことも腹立たしいこともあるが、まあ頑張ってやっている。やりがいも……まあ、無くも無い。

 休みも多いし、有給も取らせてもらえる、ボーナスももらえるし今のところそんなに不満も無い。ただ、それでいいかと言われるとそれも違う。


 未来をどうするかなんて誰にもわからない。仕事だってどうなるか。言ってみれば日本の行く末だって心配だ。だって、日本の借金ってえげつないでしょう? 私の未来の子どもがどうなってしまうのか心配だ。ああ、心配だ(棒読み)。

 それでも、何とかやっていくしかないもんなぁ。どれだけ狂った世界でも、理不尽な世界でも何とかやっていくしかないもんなぁ。


 この物語でのターニングポイントは恐らくこの言葉だったと思う。


                *


 これは気持ち悪い


 全部読んで思うところがあったから書くけど、この作品ただ自分で自分を肯定しているだけの内容。主人公が自分のことしか考えてない言動が読んでいて萎える。そしてあまりにも必死過ぎて見苦しい。まるで周りを気にしないで自己中心的な行動をする腐女子のようだ。もう少し主人公の人格を修正すれば、万人に受ける作品になると思う。


                *


 誰が腐女子やねーん! そう今は笑い飛ばせるが、もらった時は結構落ち込んだ。少し……いや、かなーり恨んだ。まあ、自業自得なんだけど。

 でも、このレビューが無かったら少なくともこの物語はもっともっとつまらなくなっていたに違いない。

 実はもっともっとこんなのが欲しかった。もちろん傷つく。今は応援メッセージで溢れているが、初期は大体3回に1回はこのレビューが現れてそのたびに苦笑いだった。でも、この言葉のような厳しい批判があったから何くそっと頑張れた気がする。スウィートな言葉だけじゃなくビターな言葉も人生には必要だという事だ。


 私はこの人を読み専さんと呼んでいた。ねえ、読み専さん。こんな結末になってしまいましたが、いかがだったでしょうか。人格を修正することはできず、こんな感じで突っ走ってきました。


 また、気持ち悪いと言われるかもですが、こんな私はどうでしょうか?

 私はこんな私が大好きです。必死で見苦しくて気持ち悪くて、性格悪くて陰険で、人の悪口は書きまくるし、モンスタークレーマーだし、計算高くて狡猾な闇使いもどきだけども。欠点をあげればきりが無く、こんなしょうもなさすぎる私だけども。

 いや、別に結婚してくださいと言ってるわけじゃない。私だって女の子に気持ち悪いと言う無粋な輩とは結婚はご遠慮願いたい。でも、願わくばそんな人間を嫌わないであげてほしい。嫌がらないであげてほしい。

 だって、あなただって気持ち悪いって思うところあるでしょう? 人間だものあるに決まってる。みつおさんには申し訳ないが、人間だもの。


 今から小説家を目指す熱血ストーリー【現代ドラマ死闘篇】名残惜しいですが、そろそろお開きの時間でござんす。

 皆様、お楽しみ頂けただろうか? いや、ここまで来てくれたならきっとお楽しみ頂けたと信じています。ここから始めた方は、最初から1度読んでみて貰えると感動でござんす。

 ここまで自分が熱を入れて書けた経験は正直なかったし、これからもこれだけの熱が入れられるか正直わからない。

 でも、私はこれからも何とか小説を書いて生きていきます。一生日陰者のアマチュア小説作家になるかもしれないが、それだけは断言できる。できれば、このヨムヨムの中で生かしてもらえればこんなに嬉しいことは無い。もちろん、異世界サイトナルナルやベータシティに絶賛浮気中なのだが。これからも、私は3股を続けていこうと思っていますので、そこんとこはうまいことよろしくお願いします。(きっぱり)


 困ったなぁ……もう書くことがない。残したことがない。嬉しいことなんだけど困った。幸せな事なんだけど悲しいことだ。

 私はこの物語を書いたことでどう変わったのか。何も変わってないのか。それはもう私にはわからないし、わかったところでどうすることもできない。でも、変わっていく自分を恐れずには生きたいと思っている。人に不変などあり得ない。いや、人だけじゃない世の中のすべての事象に、すべての物事に不変などはあり得ないことなのかもしれない。だからこそ、世界は面白い。だからこそ、未来は面白い、そうじゃないかい。えっ、違う……そうですか。


 明日からはまた仕事。上司に怒られ、変な班長に絡まれる日々。韓流ドラマのDVDをまとめて見て、某動画のゲーム実況動画を見ながら、たまにはチャンネラーの動向を探ってみたり。そんな、いつもと変わらない日常。それでいい。私はこれからも小説家大賞を目指して熱血ストーリーを繰り広げているのだから。



                           END

 


 

 


 

 


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

今から小説大賞を目指す熱血ストーリー【ファンタジー特別篇】 花音小坂(旧ペンネーム はな) @hatatai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ