色彩学に基づいた現代ファンタジーとミステリーとラブコメの融合

色彩心理を駆使した現代ファンタジーにミステリーやラブコメ要素も盛り込んだ、長編小説の傑作。

随所に登場する幻術は、ややファンタジー様にも見えますが、実際の色彩学にしっかり裏打ちされており、美術への造詣の深さに驚嘆させられました。読んでいて勉強になります。

また登場人物の名前、アルファベット順に登場する章も、実在の画家、美術家の名前に準えられており、非常に面白いです。

無駄なく、かつテンポよく話は進んでいき、ストーリーとしても先が気になるような展開で抜かりない。
大きく2話構成なのですが、1話目は2話目で展開される読者の予想を良い意味で裏切る布石のようにも取れ、エンターテイメント性も非常に高いと思います。

傑作といって差し支えないと思います。
素晴らしい作品をありがとうございます!

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