愛の意味を教わりました。

自分より、上位の価値を他者に見出すこと。
残酷な体験をした子供と、別のそれを救えなかったという自責の念を持ち続ける若者。
出会いが生きる力を与え合い、過去に縛られ前に進む意思すら持てなかった人々が、またいつか必ず会おうと未来を見つめる。

世界は暴力で動いている。
しかし、それを全身全霊で拒否すること。
世界を変えるために、自分の命を使う。
そして、進む道は違えど目的は同じ、支援し応援し合う仲間の存在。
美しく眩しい若き日の誓い。
いつの日か、主人公たちのその後を見たいという思いが抑え難いが、この物語が染み込んだ読者のみんなが、新しい世界に想いを馳せ、やがてはその想いが大きな流れを作り、世界は変わるに違いない。
読者の行動を要請する強い力を持った作品であること。
著者の滝川七央さんの、不屈の意思と限りない苦悩に裏づけされた愛を感じること。
読後、その場限りの感動だけでは済まされない。
出来ることから支援していきたい。










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