脇役は、いつまで脇役で居られるか。

主人公の倫は、徹頭徹尾「僕は脇役。ヒーローである親友を、脇で支える脇役でありたい」と切に願って行動している。
今はまだ活躍の場を与えられていない倫の剣スキル。(この世界では、剣より遠距離攻撃が重宝される。)
第三者には理解しがたい倫の精神性。
描写もあえて倫自身を主軸に置かずに抑え気味にされており(作者意図と思われる)、彼の同行が非常に気になる。

勝手についてきた民間人が口々に我儘を言い出したとき、倫が見せたあの行動。とても良かった。この方向性で、倫は、在りたいと願っているのが伝わってくる。

今後、必ず倫自身が表に立たされる局面が現れるはず…そのときどう動き、そのあとどう変わっていくのか。最終的に彼はどう在ろうとするのか。
心引かれる。

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