泥棒は宇宙人に振り回されている。

作者 雅島貢@90kg42歳

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★★★ Excellent!!!


・宇宙から女の子がやってくる
・主人公は泥棒

その2つだけを聞くとSFチックで現実離れしているように思えますが、最初から最後までとってもリアリズムなんですよね。現代ドラマにカテゴライズされている理由がよくわかります。

そういう事態になった際のこの国での生き方というか、地球での存在の基盤の組み立て方とか、作中の手続きを踏む必要があること、とても納得しました。著者と主人公がそこに責任を持っているから、物語に一本太い柱が通っています。泥棒が宇宙人の存在の確立のために懸命に誠実に駆け回る姿、端的に言って最高でした。

人物の魅力として、庇護欲を掻き立てられる、いわゆる「守ってあげたい」系の女子は紙一重で憎まれてしまうものですが、宇宙人ちゃんはとっても可愛いかったです〜〜!端的に言って好き〜〜!周囲が彼女のために行動する理由がよくわかります。魅力的でないと人は動きませんよね。

主人公の生き様も身が詰まっていて、創作がリアルを超えている感覚がありました。著者ならではの軽やかな筆致と主人公の語りの相性がバツグンで、とても面白かったです。

アウトサイド(そもそも一般的に真っ当とされるものは本当に真っ当なのか?)にいた人間が意を決してマウンドに立ち、目的を叶えようと行動すると不器用がゆえに遠ざけていた人間関係が組まれていく、そしたら人との関わりの中で育まれるものがあった、それを知ってしまったからもう離れがたくなってしまう………最高だ!!!

作中に織り込まれた穏やかな叫びのようなメッセージも感じました。

何度も読んでしまう気がしています。2周目待ったなしですね。

★★ Very Good!!

三十路の泥棒が10代半ばの女の子を拾うという状況から始まり、一気読みしてしまった。とにかくストーリーが面白い。文章も物語の流れもひっかかることなくするすると入ってくる。高校生2人やひきこもりロリとの会話も楽しい。
これは地球人であり宇宙人でありやっぱり地球人である女の子が世界を救った(かもしれない)お話。

★★★ Excellent!!!

 いやまてこんなに上手くいかね~よ!
 と、心のどこかで思いつつ、ほんわかムードに流されてうっかり「よかったね」とほっこり。
 宇宙人(偽)と引きこもりが可愛いすぎる。実は恵まれすぎてることに気づけ主人公(嫉妬)。

 地球の平和の為にも、宇宙人(正)がこう思っていてくれることを祈る。

 いつまでも幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。

★★ Very Good!!

独特の書き味が読んでいて心地よい。
そんな本作のヒロインは、
地球人で、野球人な、宇宙人の女の子。
詳細は作中にてご確認頂きたい。

ちょっと複雑な生い立ちの宇宙人ヒロイン。
泥棒稼業の主人公と、どう関わってゆくか楽しみだ。
彼女の魅力はエピソード六、七、と話を重ねて能動性が増すごとに発揮され始める。

懸念として序盤展開に緩徐な印象があるため、ヒロインの可愛らしさを魅せる場に至るまでの間に読者をいかに引き付けるか…それが筆者にとって第一の関門となりうる。

ヒロイン、主人公、彼らを取り囲む環境と人々…わくわくしながら見守りたい