概要
名前も知らない恩人を、猫神様は500年探し続けた。
雨の日だった。
名もない黒い野良猫は、人間に追い詰められた白い子猫を見つけた。
逃げ道はあった。それでも小さな足は、震えながら子猫の前へ踏み出していた。
――強くなりたい。誰かを守れるくらいに。
その願いを最後に目を閉じた黒猫は、異世界アルセリアで、黒い猫耳と尻尾を持つ少年ルオカとして目を覚ます。
拳に魔法を宿す魔拳士として、冒険者の道を歩きはじめたルオカ。
けれど、力を得ても怖がりな心は変わらない。大きな音には耳が伏せ、魔物の牙を前にすれば足がすくむ。
それでも、弱い誰かが傷つけられそうになると、身体のほうが先に動いてしまう。
心配するほど口うるさくなる、エルフの魔法使いフィセラ。
言葉より背中で語る、狼獣人の剣士バゼン。
失われた伝承を追う、白猫人族の青年シャニト。
頼ることを知らなかっ
名もない黒い野良猫は、人間に追い詰められた白い子猫を見つけた。
逃げ道はあった。それでも小さな足は、震えながら子猫の前へ踏み出していた。
――強くなりたい。誰かを守れるくらいに。
その願いを最後に目を閉じた黒猫は、異世界アルセリアで、黒い猫耳と尻尾を持つ少年ルオカとして目を覚ます。
拳に魔法を宿す魔拳士として、冒険者の道を歩きはじめたルオカ。
けれど、力を得ても怖がりな心は変わらない。大きな音には耳が伏せ、魔物の牙を前にすれば足がすくむ。
それでも、弱い誰かが傷つけられそうになると、身体のほうが先に動いてしまう。
心配するほど口うるさくなる、エルフの魔法使いフィセラ。
言葉より背中で語る、狼獣人の剣士バゼン。
失われた伝承を追う、白猫人族の青年シャニト。
頼ることを知らなかっ
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