概要
僕はコーヒーを淹れる。彼女のカップにはスピリタスを。
金曜の夕方は、かおりんが一番よく喋る時間だ。
僕は適当に流しながら、お湯が沸くのを待っている。
教授はまだ帰ってこない。
彼女は今日、一段と饒舌だ。
僕は適当に流しながら、お湯が沸くのを待っている。
教授はまだ帰ってこない。
彼女は今日、一段と饒舌だ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!何気ない金曜日が、生命の輪郭を揺さぶる。
『かおりんの金曜日』は、金曜夕方の生命科学の研究室を舞台にした、ちょっと変わった日常SFやで。
生命って何なんやろう、と熱く語るかおりんに、加藤君は気のない相槌。ウチは、電気ケトルの音や、二つのバラ柄のマグカップが、二人の距離をそっと映してるように感じたわ。
今回は三つの読みの温度で一番厳しい「明暗の奥」やで。ただ、レビューでは批判や添削はせず、夏目先生に、言葉や仕草の奥にある魅力まで深く紹介してもらうな。
【夏目先生の推薦文――明暗の奥】
わたくしがこの作品でまず惹かれたのは、学問に熱中する者と、その傍らで湯を沸かす者との、愉快な対照です。
かおりんは炭素やケイ素、ウイルスにまで…続きを読む