大学時代の恋人との思い出が、卒業から5年後に突然「愛の証し」として送りつけられる。その怖さを際立たせるのが、かつて一也が何気なく褒めた「髪の毛と爪」という具体的な記憶です。肌への強い執着、過去の恋愛、現在の愛梨の境遇が少しずつ繋がったところで届く封筒。その中身を知った瞬間、何気ない過去の言葉まで不気味な意味を帯びてきます。最後の一文が残す嫌な余韻も印象的です。
こういう話、好きですね。愛については小説を書いている身として、何度も考えてしまうものです。この作品も愛が形を変えたものだと思っています。それは本当に愛と呼べるのか?いや、呼んではいけないものなのか?作品は完結していますが、話しのその後を読書が考えられるようになっている構成がとてもいいです。
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