第20話までのレビューです。
この物語は魔法やモンスターが登場する王道のファンタジーなのですが、とても奥行きの深い特徴的な作風となっているのが醍醐味です。
魔法――それはみんなが持っている願いの力。それを叶えるには心の在り方とそれを取り巻く環境とが大きく作用し合い、あまつさえ、正義にも悪にもなる。
そしてそれは言葉に出すことでさらに強い効力を発揮する――そう、想いの先、瞳に映るものに。
論理的でありながらロマンティック。
魔法ひとつとっても使うシーンに応じてとても思いが込められた作品だと感じられることでしょう。
もうひとつが敵であるハエ型巨大モンスター『ヴェスパ』――それは人間の手・腕を連想させる六肢をもち、戦う者の装備を奪うだけでなく、おぞましい増殖能に長けている宿敵。『夕闇』の異名をもつその異類異形は、人類の歴史を塗り替える程の脅威を孕む存在でした。なぜなら戦いの中で弱点である炎を克服し、最悪、相手の能力をラーニング可能な展開も起こりうるから何とも末恐ろしいんです。
ほかにも男女の純粋な恋愛や、訪れる謎の解明、息を呑むようなバトルシーンなど魅力的な要素が盛り沢山。
本編で遺憾なく発揮される恋愛、ミステリー、ファンタジーはまさにいいとこ取り。
上質なハイファンタジーをぜひご堪能ください。