噛まれた人が数分でゾンビになる。おなじみの場面ですが、ウイルスは宿主の細胞を使わなければ増えられない。だとしたら、速すぎるのでは? この作品は、そんな素朴な疑問から始まります。面白いのは、ここで「感染するもの」と「人間を殺すもの」を切り分けるところです。そのうえで、体温の低下、酸性化、死後硬直、腐敗のガスと、死後の身体に起きる変化を一つずつ並べ、「この環境で働けるウイルスには、どんな性質が必要か」を逆算していく。ゾンビものを書くとき、どこまで理屈を通すか。その設計図として、手元に置いておきたい考察でした。
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