悲しみに寄り添う、ということをテーマに書いたのですが、生と死、二つのエンドで、果たして、どちらが彼女の悲しみに寄り添った結果なのだろうかと。
どっちであっても、寄り添っているんじゃないかなって思っていたり。
とはいえど、死を肯定しているわけではありませんよ。文学の表現としては、それも救いとしてあり得るのではというだけです。
読んだ人が、そこで自分を殺して、また新しく生まれられればという気持ちもあったりなかったり(そんな壮大な希望を持つんじゃない!)
実は、生きる方のエンドを書くことの方がいろいろ大変でした。「悲しむ人がいる」とか「生きてりゃどうにかなる」とか、綺麗ごとを並べても、追い詰められた人には何も意味がないから、うんうん唸りつつ。
追い詰められて、自分を責めることも、他人を責めることも危険なんですよね。
そういう人が、じゃあどうすればいいのか。
答えがわかっていれば、もう少し生きることが楽なのかもしれないですが。
二つのエンディングを用意したのには、生も死も選べない主人公に、どちらの選択も与えたかった、という気持ちがありつつ。
明日は、素敵なことがありますように。
と、祈りながら。