今は学校の部活動が「教師がブラック職種である」ということの一因であるかのように言われております。当時は、現在よりも遥かに多くの生徒が部活動を行い、また、それに対応する顧問や指導者の数も決して満足とは言えない状況でしたが、「とても部活動の面倒など見ていられない」という声は、当時も、卒業してからも一つも耳にしたことはありませんでした。
運動部、殊に、応援団のように「基礎体力」と「持久力」を根底にした活動では、体調管理の安全面が最も重要です。
本作中では、生徒たちの自主的な活動面が強調されていますが、その背後には、顧問教師、卒業生などの目が、陰に日向に見守っていたことは言うまでもありません。
しかし、口を出しすぎれば「常に指示待ち」になり、自主性は育つ、果てには「他責ばかり」の人間になってしまう、かといって放置してしまえば「成長しきれていない」ことで過失が起こる可能性が増してしまう。そうした互いの関与の兼ね合いも、部活動による人間成長の一つの成果になるのではないかと思っています。
現代は「任せっきり」で生じた「他責」姿勢によって、「とてもとてもやっていられない」が起きているのではないか、などとも感じます。
※画像は、実在の人物写真に基づくものではなく。創作したものです。
鬼の「華和先生」を中心に男子生徒たち。練習・励まし・休憩。
最左が本作の主人公「駿河」君。