比較的シンプルであった本作当時に比べると、最近の受験制度は大変『多様化』しておりますね。
中学受験にしても、電車内での吊り広告で拝見するに、『要は早熟な子が欲しいだけ?』と思えるような、努力や勤勉では何ともならぬ問題が目白押し。
高校受験では、英語のスピーキングを導入するとかで、一体どのように採点するのか興味深く見ていると、『うーん』と唸るばかり。
大学受験では、もはや一発勝負の旧来型の入試枠は寧ろマイノリティで、高校時代の実績や、資格試験的なテストを通れば枠を押さえられる(籍を予約できる)AO入試枠がメジャーに。
どれも『学校』側が『子どもを獲得したい』がゆえの思惑と、『外国に比べて』という行財政側の思惑で描かれているようで、正直『本当にそんな能力が要るの?』とか思うものばかり。
いまや終身雇用は悪の権化みたいにいわれていますが、戦後復興と高度経済成長を支えた背景は何であったのか、そこに敢えて目を瞑っているようにしか思えません。