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「第一巻 中学校編「ちはっ、失礼します」 Ⅰ年 「三百二十プラス一」 (2)…であります」について

 第二次世界大戦の終結とともに、日本の社会・文化はガラリとドラスティックに変わったかのように言われることが多いですが、「表面上」や「方針」としては確かにそうではあったものの、実際には、そう一長一短で変わるものでもありません。

 勿論、主権在民であるとか、男女同権であるとか、「民主的」な思考の下で皆が復興に進んでいたことは間違いありません。
 しかし、良い面では「古き良き」、悪しき面では「アナクロ」なものも、少なくとも昭和の末までは、明らかに生き残っておりました。

 「モノ言わぬ」薫陶であるとか、以心伝心であるとか、「すべてを言わずとも推して測る」という日常の言動は、天賦のものではなく、やはり日常の社会と文化に接することから得られる後天的なものであると思います。

 最初から「すべてを自分で考える」教育を試すということは、大変な冒険というか、「きちんと教える」ということよりも余程大変な「見守り」や「環境整備」が必要なのではなかろうかと思うものです。

 この当時は、まだ「古き良き」ものが数多く残っている頃でした。様々な「古き良き」ものを「民主的」な思考の中でいかに継承するか、そういう時代でした。

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