本編に入ると、序章の雰囲気からガラリと変わります。
本編は主人公の少年視点で話が展開します。
その中でも序章の雰囲気が戻ってくるのは、また少し先になります。
中学生の少年というものは、序章で少女たちが語っていたように、まだまだ「餓鬼」ですから、その感性も言動も大変幼いものです。
大人では「二歳差」など誤差のようなものですが、当時はその数倍にも感じたものです。
序章の近況ノートでも触れたように「学校」というものは、大なり小なり「閉じた」空間でありましたから、どんなに開放的なキャンパスに見えても、その中では「独自」の日常が続き、それが文化につながっていきました。
現代の子どもたちよりも「同窓」意識が強く、まだ行動範囲も限られている年齢では「身の回りだけで精一杯」の毎日です。
新しい世界に入るということの緊張感と期待感。それをどのような思いで積み重ねるかは、ファーストインプレッションによるところが大変大きいかと思います。
※ 掲載画像は、実在の人物ではなく、創作作品です。