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自作メモ1「バースデイ・バースデイ」

⬛︎本作の概要について
・構想を練っていただけだった「ジューン・ホワイト」(仮)シリーズの第一作として書いていた話です。本当は第三作目に当たる話を部誌に載せようとしましたが、間に合いませんでした……。それで9割完成してた今作を載せたという経緯です。
・「ジューン・ホワイト」(仮)シリーズは、本作の語り手である影谷を主人公とし、それをめぐる多種多様な他者との関わりを描いた話とする予定です。程よく彼の人生の片鱗を描くことを目的としています。

⬛︎タイトルについて
・割とそのままなタイトルです。きっかけは音と見た目。初めは二人の誕生日という意味で「バースデイ・バースデイ」にしてたのがプロット段階で濁点をつけてしまい、意外といいのでは?となったのでそのままにしました。
・プロットによると、バーズデイのバーズは折り鶴のことだそうです。鶴にしたのは、渡り鳥のイメージから。

◼️テーマについて
・テーマはズバリ「平行線」
・片方が近寄っても片方が離れていけば、二つの線は絶対に交わらない。それを友情で表現したものです。
・ビターな青春になってれば幸いです。

⬛︎影谷について
・本名は「影谷陽山(かげやようざん)」。陰(影)と陽、谷と山の対比になり、人生が好転していく様に名付けました。
・身長175cmくらい、細身で顔色は悪いです。
・誕生日は6/21(仮)、夏至兼双子座にロマンを感じて。
・血液型はAっぽい気がします。
・基本的に感情の起伏が少なく、感情は不要だと思っているので、最低限の反応しかしません(現時点)。快/不快程度はなければならないと思ってるかもしれませんが、喜び、悲しみ、怒りはいらないと思ってるかもしれません。
・以上は即ち、「人間関係面倒臭い」ってことです。
・とはいえ、人間に対しての好奇心はあるようです。
・感情や思考の欠陥を埋めているのが、趣味の読書です。こいつ感情あるじゃん、というところがあれば読書の賜物かもしれないですね。
・好きな食べ物はしろめし、嫌いな食べ物はみたらし系のもの。
・座右の銘は「死んだらそこで終わり」。
・「数学ができればどこでも」は、おそらくSF小説の特にロボット工学に興味を持ち、そこから演算とかに興味持ったんじゃないですかね(無知な文系作者より)。
・過去に何かあったかどうか、それはご想像にお任せします。

⬛︎北について
・本名は「北茉宏(きたまひろ)(仮)」。出席番号が影谷の後ろになるようかつ可愛い中性的な名前を意識してつけました。ヒロトやユイトにするか検討中です。初期案は博人でした。
・身長は170いくかいかないか、小柄だが健康な生徒です。
・誕生日は6/21(仮)、こういうキャラって6月生まれ多くないですかね(偏見)。
・血液型はB……かな……。
・影谷とは対極で、感情がわかりやすい。というより、そうなるようなキャラを作ってるんだと思います。陽キャになろうとしてるし、なりきりが上手。器用なタイプです。
・器用すぎる故に、心から許せる友達はおらず、「わいわいやれりゃいいじゃん?」な友達ばっかり。
・あまりにも感情がない影谷は、自分に共感してくれるんじゃないかって思ってましたが無意味でしたね(無慈悲)。心の壁が高くなりました。
・過去に何かがあって、過去の自分に嫌悪して、高校デビューしました。生徒指導室に呼ばれようが「あっ、気をつけます〜」でスルー。成績がいいから見逃されてる部分あると思います。
・好きな食べ物はグミ、嫌いな食べ物はぐしゃぐしゃな形状のもの(スクランブルエッグなど)。
・一人称の「おれ」は人間として未完成であることを表してます。こどもおとなになりそうな典型。

⬛︎影谷母について
・本名は「影谷棗(なつめ)」だそう(メモによると)。旧姓は「天方(あまがた)」です。
・AB……かなぁ……。
・歳取っても、性格が若いタイプのお母さんだと思います。
・たまに天然発揮するし、基本的に子どもっぽい性格だと思います。
・息子に対して過保護なところもありますが、無自覚です。
・旦那さんも普通にいる。胃袋をつかんでそう。

⬛︎冒頭のシーンについて
・いきなり進路雑誌のシーンから始めなかったのは、影谷の幸福を読者に知らしめるためです。北はともかく、影谷には普通があるのだと伝わっていれば私の勝ち。
・家で始まり、家で終わる。天気の移り変わりの変化を際立たせるためにも、必要なシーンでした。あとは、影谷が伊達メガネをかけている点も(これに関しては、視界が狭くなるからかけているという設定があります)。

⬛︎進路雑誌について
・普通の読書じゃなく、進路雑誌にしたのは、彼の生への無頓着を表現するためのきっかけです。隕石落ちたら進路とかどうでも良くなるだろ……は、おそらく小説の読みすぎです。

⬛︎暇人について
・「かもな。〜暇なんだよ」は、そのまま、彼の友人たちが総じて委員会に行っていて取り残されたからです。私の母校は委員会が昼休みかつ、この時期は学祭の準備期間で、委員会をサボると総得点から減点されるという制度があったのでまじめにいってるんだなぁ、ということを表現したかったのだと思います。
・あとこれは多分書き忘れですが、影谷の前の席が普通に北です。窓際サイコー‼︎

⬛︎鳥について
・高校三年の英語で「would be a bird」の文法を習い(多分)、「あの時鳥だったら」の例文を思い出したので……。結果的に後々の折り鶴やつばめの伏線になりました。
・鳥は自由の比喩のつもりです。
・影谷はそれに「自由=幸せではない」と否定してます。かわいそう。

⬛︎クラス分けについて
・これも実話ベースです。私の母校がそうだった。
・三年間同じよりは、一年離したほうがいいかなって。

⬛︎「へぇ……」について
・これは、「お前程度が?」ではなく「なんもわかんないわけじゃなかったんだ、そんなはっきり? 目的があったのか?」の衝撃を受けた「へぇ……」(感動と落胆)が本当。影谷の被害妄想です。

⬛︎「妥協、ねぇ……」について
・北視点で小説を書いてれば、ここで過去回想が挟まったと思います。

⬛︎カミングアウトシーンについて
・影谷に興味を示す北と、北に微塵も興味のない影谷が際立つように工夫をしました。一貫して、影谷は防御側、北は攻撃側という構図ができていたら嬉しいです。
・「害虫を〜」に関しては「苦虫を噛みつぶしたよう」を誇張した表現です。
・「今のあなたの姿は〜」は、その構図を逆転させて、今度は影谷から寄り添おうとしたのに、北は諦めて興味を無くす、というような立場の変化を示しています。
・「話を百八十度転換され」→これは言葉のミスかもしれません……。聞きたがりの北が話さなくなったのニュアンスです。
・北の感情を想像し始めたことにより、影谷は頭痛を感じます。それが「歯車が歪な音を立てて〜」につながります。
・結果的に、人間に対する興味が湧いてくるように思えますね。

◼️折り鶴について
・初めからゴミになる未来を想定していました。それに良いものを渡す仲でもない、ということからチープさを印象付けてます。A4の紙ではなく、裏紙でもなくルーズリーフなのは、二人の距離感です。
・鶴は長寿の生き物ですから、北のような生死を彷徨った経験のある人物にとっての憧れの鳥ではないでしょうか。あとはやはり「渡鳥」であることが重要でした。
・影谷が「つまみ上げる」のは、北よりも心の距離を感じている表れです。
・「つばめもいいよな」は、渡鳥の列挙と、鶴が冬のイメージなので春イメージの渡鳥にしよ〜というように決めました。
・初めは、影谷におすすめの大学を紹介することを考えましたが、いやらしすぎるのでやめました。

◼️空模様について
・影谷の心情というよりは、北の心情とリンクさせようとしてましたが、うまくいきませんでした。(n敗)
・典型的な晴れは+、雨は−、というのが伝われば良いかなという気持ちです。
・「雲行きが怪しい」は、北の感情の曇りかけ、というニュアンスです。つたわりませんでしたね。

◼️最後のシーンについて
・影谷の自己中を表現したかった部分です。
・バッグや傘などの状態、そして影谷の体の状態から影谷の「物>人」である様子、人の生に対して無頓着な様子が表れてるはず。
・「たぶん、傘……」→会話が成立していないのは、母親との関係性の表れです。会話なくとも伝わる意思の表現。
・ここはとにかくタイトルを回収しよう、という思いでいっぱいだったので、誕生日や鳥(自由)に関する表現を使いまくっています。
・ラストシーンに脱衣所(風呂)選んだのは、全てを洗い流して忘れるのにちょうどいいな、ついでに汚れ落とせるし。ノリです。(玄関で鶴を出さなかったのはそういう理由)
・影谷は「所詮、命は他人によって踏み潰されるものであり、自分は今、潰す立場に立った」ということに対してある種の快楽を覚えてると思います。人間ってそんなもん。
・死んだ鶴に追い討ちをかける、握りつぶすという行動は、北との友情の決裂を表しています。

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