山谷灘尾

主人公花田が戦う敵、神社を魔女と乗っ取った
笠村和泉守は実在ではなく、私の創作です。

この元となる日本史上の事件が、16世紀
中頃の、将軍足利義輝暗殺事件です。
京の都は戦乱と謀反が絶えず、室町幕府は
名目上の存在になっていました。

そんな中で前将軍義晴を追放して都の実権を
握っていたのが三好長慶一派と松永久秀
です。

将軍義輝は、都の貴族っぽい足利将軍の中では
例外の武人で、文武両道、剣の使い手でした。
しかし、二条の御所を三好・松永に襲撃され、
激戦の果てに暗殺されます。

その松永に従って京に赴き
官位を得ようと画策する武将を
「笠村和泉守」として設定しました。

そして足利将軍の執事、細川藤孝と共に
信長を盟友と志向する明智光秀に
従い、関白近衛前久から従四位下
右京大夫の位を授かり、笠村一族を
滅ぼす武将を、村地右京大夫時定
として創作しています。

村地に滅ぼされた笠村一族の
怨念と、近衛ーー藤原摂関家に
対する反感、がプロットに
繋がってゆきます。

ネタバレ、ギリギリっす。

ここの記事は私の頭を整理するためにも
役立っているのです。

お楽しみにねえ〜。

なお、青赤鬼の乱をやっつける
閻魔王の戦闘シーンはこの足利義輝の
戦闘シーンからヒントを得ています。

この戦いは、閻魔王が勝って
いるのですけどね。