そういえばSFや幻想もの以外の作品もあるじゃないかと気づいてそういうのはここにアップしようというのが今日の「グロテスク」です。この掌編はタイトルでピンと来た人は、……あまりいないかもしれないですが中村光夫の同題の作品から作った作品です。オマージュというかパクリというか、その小説を読んだ時の記憶のエッセンスを取り出して複製するみたいな感じで作った、というニュアンスなんですが。もっともこの「グロテスク」という作品自体、おそらくですがかの「小説の神様」志賀直哉のパロディとして書かれたのではないか、と言われている作品です。それに、ある敬愛する作家の、おそらくは非常に観念的な意味合いでの「書くことについての小説」を意識して混ぜ合わせて、文学趣味全開な感じで書いたのが本作ということになるのでした。まああまりすべてネタバラシすることもないのでここらへんで。