第十一話『後悔ばかりの人生』・第十二話『私に返せるもの』

AZELIA 1stライブ『With Everyone』に参加した日比谷克己。
そこで初めて、自分を悩ませていた存在の香月梨々香と対面する。
彼女の健気に歌う姿。胸打たれるパフォーマンス。
そんな彼女を見た克己は自分の犯してきた過ちに気づき、もう一度前を向き直す。
そして決意を新たにした克己は、今まで自分が犯してきた過ちを精算する覚悟を決める。
自分が壊した家族との関係。
嘘に塗り固まっている井崎夕花との関係。
そして大切な友人である羽石悠人との確執。
それらの問題を解決するという固い決意を胸に日比谷克己は歩き出した。
そして東京から戻ると、早速一つ目の家族の問題が目の前に立ちはだかる。

『母さんの話、聞かせてほしい』

『わかったわ、私が出て行ったのはお父さんにあるの』

『厳しくて、頑固だけど、誰よりも優しいお父さんにあるの』

語られるのは、母千穂が残してきた数多の後悔。
そして取り返しのつかない……現実だった。

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