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【どうでもいい話】色の話

少しばかり執筆をサボっていたらキーボードの打ち間違えがすごいので、ここで少し手を慣らします。


凱歌の最新話「アサンの服と九識助」に出てくる色。エルメが幼い頃から嫌いな色は「ピンク色」、好きな色は「薄墨色や翠色」と書きました。
ピンクは「桃色」とか「薄紅色」とかいろいろ書きようがありますが、エルメにとって馴染み深い呼び方である「ピンク」を採用しました。

エルメに限らず、日本では非常に好みがわかれやすいピンク色。
良くも悪くも強いこだわりを持ちやすい色のように思います。それを「ピンク」以外の言葉で表そうとすると、なんとなく「自分がこだわっているその色」としての印象が変わってしまうので、やはりカタカナの「ピンク」のままがいい気がしました。

一方、エルメの好きな色は薄墨色と翠色。薄墨色は漠然と「グレー」。あまり濃いとか薄いとかは考えてないです。

翠色はエメラルドグリーンをイメージして漢字を選びました。この辺りはどうしてもニュアンスが難しいです。
エルメとメルのイメージカラーはジェンダーを感じさせない色が良かったので、当初からエルメ=エメラルドでメル=ラベンダーと決めていました。

メインビジュアルでも、エルメの着物の地の色はエメラルドグリーンになっています。靴の模様もよく見るとエメラルド。メルも瞳の色がラベンダーです。
凱歌のキャッチコピーの文字色もエメラルドに寄せています。エメラルドブルーか?エメラルドグリーンか?というのが悩ましかったです。



ルヴナンでは、セージュのスーツの色を表わすのに「濃紅」と書いて「バーガンディ」としています。
「バーガンディ」はとても幅が広い呼称で、ホルベインやウィンザー&ニュートンには「バーガンディ」という名前の水彩絵具がありません。
カラーチャートではかなり暗くて茶色っぽい色としても紹介されていますが、赤紫・ワインレッド・えんじ等も「バーガンディ」と呼ぶことがあります。

もとはフランスのぶどう農園で有名な地域の名称のようです。ぶどうは品種によって皮の色が違いますし、ワインにすればまた別の色になるので、こんなに色々な解釈があるのかもしれません。

セージュのスーツの色をバーガンディとしたのは、カタカナを使うならなるべく英語ではなくフランス語がよかったから。「ルージュ」よりももっと濃くて暗い感じの色がよかった。
夏物や冬物の区別もあるだろうし、一張羅ではないと思うので、茶色っぽいバーガンディを着ている日もあれば紫っぽいバーガンディを着ている日もあるんでしょう。

今回、展示会用に描いた絵では、セージュのスーツの色はかなり「赤」です。
これは単純に見栄えとか他部分との兼ね合いとかを取りました。なので「これがバーガンディだ!」と言うつもりはないですが、1着くらいはそういう真っ赤なスーツも持っているかもしれません。礼装用とかで。(結婚式に着て行ったら新婦のカラードレスより派手で叱られそう)

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