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凛と花咲くには~武子の恋~第22話 アイ・ラヴ・ユーが言いたくて ライナーノーツ

https://kakuyomu.jp/my/works/16817330650334197034/episodes/16817330650881662917

「オリエンタル・バンク」のパーティに出席した、武子と馨です。
オリエンタル・バンクはイギリスの政策によって設立された銀行です。日本ではこの当時、他にない外国との取引をするための銀行でもあります。外国の会社でありながら、日本の政治経済において欠かせない存在でした。そのため大蔵省の役人も足繁く通っています。そういう事もあって、馨くんもパーティに呼ばれていたのでしょう。

 幕末のイギリス密航にも、馨くんが思い出話をしています。長州の密航留学生を「長州ファイブ」と言います。井上馨、遠藤謹助、井上勝、山尾庸三、伊藤博文の5人です。政治家となり、明治政府を牽引した馨と博文、他の三人も技術者として、新しい時代を切り開く働きをしています。井上勝は鉄道の父と言われ、東京駅の前に銅像も建っています。
 遅れて薩摩も密航留学生を送り出しています。五代友厚や中井弘は、この前にすでに渡航を経験しています。薩摩の藩が主導したのと違って、長州は資金から全て自分達で準備しています。まぁ、資金は藩の金を流用してはいますが。その中心に馨くんがいました。このときはまだ、外国を打ち払うために学びに行こうとしたのですが。今や日本を代表するヨーロッパかぶれになっていますねw

 ここで、第一章と言うか第一編というか、武子の恋の話は一応区切りが付きます。次からは、馨くんの立場の変化に、翻弄されていく形になるんでしょうか。

#カクヨムコン8ブースター

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