ある小説がもう簡単には 読めなくなって(現実問題)、私はその小説にすごく、なんというか、この部分は受け入れられないと思う気持ちと、どうして私の心が書いてあるのと叫びたい程ひかれる感情を持っていて(だから、恐いけど読みたい)、(とても質が高い小説だし)、そして、登場人物たちにモデルらしき人たちがいるんだと知って、ああ、私も、その人たちに似たたくさんの人間の中の一人なんだ、とわかって、そしたら他の方法がその人たちにはなかったのとか、勝手なことを考えだして、もちろん小説なのはわかっているけれど、私なんかの思うように変えてしまったりしたら、全然別なものになってしまうじゃないかとか、ここにこんなことを書くべきじゃないと思うし、作者の方には、本当に申し訳ないけれど(大変な思いで書いてらっしゃるでしょうに)、今回のことが、自分の小説ではないのに、自分の心が突然断ち切られたようにショックで、こういうことを、とても自分の中にしまっておけなくて、今も、昔も、小説は、書くのも読むのも、ぎりぎりの人間技なんだと、誰かに読んで理解してもらおうとかではなく、今、これを書いておかないと、これから先、私はもう何も書けないと思った。
ごめんなさい。