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諸々。

こんにちは。
3月中に『通俗続三国志 II』を半分まで終わらせるべく、ヒーヒーなってます。
本編114回なので57回で半分、20章が56回までなので、そこまでは終わらせたいなあ。


▼半年
密かに『通俗続三国志』を読み返していますが、そういえば「第三十七回 齊萬年は戦に死す」までをイッキに上げたのが昨年9月24日、もう半年も前になりますか。
早いなあ。
で、12月31日に「第百三十九回 晋漢は兵を罷めて暫時平らかなり」を上げるまでに三ケ月、元旦から3月末まででまた三ケ月、こうなると、6月末までに『通俗続三国志II』を終わらせると美しい気がしますが、難しそうだなー。


▼『通俗続三国志』
読み返すとやはり色々とアラが目につきます。
戦死者が後段で大活躍がアレ、それに中国史特有の用語の注が足りておらず、地理も詳しく書いたわりにはイメージできぬ。
『通俗続三国志 II』の「第四十八回 劉弘は死して陶侃と張光は兵を回す」で禁を破って記号を使った概念図(©️佐藤さん)をつけて、これが意外に分かりやすかったのですよね。あると便利。
無論、検証可能なように出典は明らかにしておくのがよいわけですが、概念図は確かにある方がいいですな。
ちなみに、概念図の創始者はこちらの方です。

守城のタクティクス
「襄陽ヤバいマジヤバい」佐藤
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884546369/reviews/1177354054884645214

ここまで行くと、若干ヒキますね(笑


▼漢文
概念図の創始者の佐藤さんが毎日のように小噺を上げているのになぜか対抗して、最近は1日一文を応援コメント代わりに訓読しています。いやがらせか。

デイリー世説新語
佐藤https://kakuyomu.jp/works/1177354054884883338

漢文屋の人には分かる、というか漢文屋にしか分からない感覚ですけど、マジで1日読まないとそれだけ読めなくなります。
現在のところ、『通俗続三国志 II』で『三国志後傳』と突き合わせて読んでいるのでマシですが、しばらく離れるとリハビリが必要になるのです。

次に何を読むかは決めてないんですけど、ひさびさに漢文原典もいいですね。『通鑑』でも読み直そうかな。翻訳はしないけど。


▼『岳飛伝』
文庫版最終巻が出ましたね。楽しみ。
御大の歴史小説は史実性より小説性を重視した作品だなあ、と思います。そういう意味では、スパンが長いものの、個人的な感覚では時代小説のハコに入れます。
と同時に、やっぱり小説には適した長さがあるとも痛感します。これは何というか、小説的な何かです。デカ過ぎる。。。

しかし、ヘイセイセイって、平清盛なんでしょ。音が一緒やんけ。と思いました。藤原系としては微妙。

10件のコメント

  • こんばんは。

    >若干ヒキますね(笑

    ナンヤテ!?

          瓜歩  廣陵  \
           ・・・・・・_|
           ・●   京口 \_  ●:石頭城
        烏江 ・ 建康 **  \
          ・溧洲   **   |
       歴陽・牛渚      _/
      ・・・         /
     ・           /

    思わず自分のところで
    メイキング書いちゃったじゃないですかw

    さておき、東晋のお話になって
    ヒャッホーしているのはいいんですが、
    知らない人がいっぱいだー、とかもw

    いやはや、崔浩先生でザクッとやるために
    アウトラインを辿れる程度の踏み込みはしましたが、
    こうして踏み込んだ話を読ませて頂くと、
    やはり難しいですね。
    だからこそ面白いとも思うんですけど。


    そして漢文、牛歩ながら、
    それなりには上達できてるのかな、
    と思いつつ、やはり
    「まとまった帰還・時間を設けて
     とことんたたっ込みまくる」
    時間がものをいう世界でもあるな、と感じています。

    手ごたえ的にも、凹凸のある表面を、
    まっすぐな木の板でゴリゴリしているような感覚が。
    河東さんのコメントを頂戴して、
    自分の訓読をリセットして
    見返す時間ができるようになりました。

    自分の修正の為の見返し、どうしても超訳の方に
    気が取られてしまうので。

    ありがとうございます!
  • こんばんは。

    〉メイキング書いちゃったじゃないですかw

    おー、なるほど勉強になりました。
    概念図は気合で書きました。といっても、小さい図なのでまだ楽でした。遡って書くのはなかなかしんどそうですけど、まあ、気合ですね。


    〉東晋

    あんまり詳しくないんですよ。なので、『晋書』や『通鑑』あたりを参照しながらやってます。南朝はおハイソですねえ。


    〉漢文

    『祭已畢焉』と比すると滑らかになってますよね。結局は楽しむが一番、そういう面では『世説新語』は飽きなくていいかも知れませんね。

    訓読をする上では、簡牘まで行く必要はありませんが、図書館で影印版の正史の百衲本(ひゃくのうぼん)はチラ見されるといいかも知れません。
    中華書局の標点本(句読点&固有名詞に傍線)との最大の違いは、句読点が一切ないことです。標点本の句読点も誰かの解釈に過ぎない、ということがよく分かります。
    句読点を捨てるとかなり自由な読み下しができるようになりますが、初めは時間がかかるかもです。

    訓読は勉強でやってますから、気になるところがなければスルーして下さい。
  • ここの議題から外れるかもですが、徳田武先生の論文「中国講史小説と通俗軍談(上・下)を読みました。

    それによると、通俗二十一史の他の軍談の元ネタは、
    通俗漢楚軍談・・・・西漢通俗演義
    通俗唐太宗軍談・・・唐国志伝
    通俗列国志  ・・・春秋列国志伝
    通俗南北朝軍談・・・梁武帝西米演義
    列国志十二朝軍談・・列国前編十二朝
    通俗宋史軍談 ・・・南宋志伝
    通俗両国志  ・・・大宋中興通俗演義
    通俗隋煬帝外史・・・煬帝艶史
    通俗元明軍談 ・・・皇明英烈伝
    通俗両漢紀事 ・・・全漢志伝、中興伝誌、資治通鑑、東漢演義
    通俗唐玄宗軍談・・・資治通鑑
    通俗五代軍談 ・・・資治通鑑

    だそうです。

    通俗宋元軍談は、原作がない、史実から編纂したのでは、という記載がどこかにあったと思うのですが、完成度から見て個人的に信じられませんので、保留と考えたいです。

    河東さんの今後の参考になれば幸いです。
    以上、情報提供でした。
  • こんにちは。

    徳田さんもマニアックな研究志向をお持ちですよねえ。オマエが言うではありますが。。。

    二十一史はなかなかバランスよく、アヘン戦争まで入っていたりしますからね。しかし、だいたいは元ネタになる講談本があったわけですか。

    まあそうだろうなあ。史書からいきなり軍談はハードル高すぎます。

    しかし、微妙なラインナップ。。。南梁武帝は興味薄ですし、中唐までに限れば「おおっ!」てのがない。五代くらいだけど、それこそ日本に100人いるかどうかの世界でしょうね。
  • 三国志後伝がほとんど失われたように、通俗宋元軍談の元ネタも失われたように見つからないだけだと思いますね。

    通俗南北朝軍談は北魏がでてきますが、余りにひどい噛ませぶりに河東さんがお読みになっても仕方ないかもと思います。出来も並みの講談レベルです。梁武帝・蕭衍がアルスラーンのモデルの一人であることが分かることぐらいしか面白い発見はなかったですな。曹景宗が蕭衍を救う場面が、まんまダリューンがアルスラーンを救う場面の転用だったことがありました。

    五代は、日本にかなり濃いファンが何人かいて精力的な活動をされているようですが、どの方もいきなりあちこちの群雄や武将、参謀の名前が目白押しにされるため、余りに取っつきにくいという印象しか持っていませんね。正直、かえって五代が苦手になり、近づくまいという思いが強いです。

    通俗五代軍談は正直、面白くないです。通俗二十一史で最低に近い評価をしています。
  • こんにちは。

    〉通俗宋元軍談の元ネタも失われたように見つからないだけだと思いますね。

    あー、それはあるかも知れませんね。ここまで来るとその可能性の方が高そうです。


    〉通俗南北朝軍談

    ざっと目を通しましたが、北朝はほとんど扱ってなかったですね。通俗南史軍談にすべき。


    〉梁武帝・蕭衍がアルスラーンのモデルの一人である

    ほう。それは逆に興味深いです。たしかに梁武帝は田中芳樹さんに好まれそうな人ではありますね。


    〉曹景宗

    けっこうアクの強いオッサンですけどねえ。。。ダリューンとはだいぶイメージ違います。


    〉日本にかなり濃いファンが何人かいて精力的な活動をされている

    それは知りませんでした。そんなら通史の一つも物して頂けると、『隋唐帝国五代史』から先に進めて幸せなのですが。今のところ、ははそさんのお作以外を知りません。


    〉通俗五代軍談は正直、面白くないです。通俗二十一史で最低に近い評価をしています。

    それは残念。押さえていないので読もうかなと思っていましたが。まあ、ざっと見るくらいならいいか。五代史は手元にありませんが、通鑑はありますからね。
  • >曹景宗

    通俗南北朝軍談の中では、三国志演義の趙雲みたいな模範的な武将ですな。正史の人物像ではなく、講談にでてくるテンプレ名将像にあてはめてしまっているのが、私の評価が低い原因の一つでもあります。その分、昔にライトノベルの戦記には転用しやすいので、田中芳樹氏が目をつけたのでしょう。

    >通史の一つも物して頂けると、
    >『隋唐帝国五代史』から先に進めて幸せなのですが。

    ブログの一つ(「残唐五代史演義」を翻訳していた)は閉鎖していますが、
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%81%E6%9C%A8%E8%8B%B1%E4%B9%8B
    この人の五代史シリーズの書籍と、

    http://southpolecastaway.blog64.fc2.com/
    こちらのブログですね。宋史軍談の紹介などをしております。

    興味がありましたらどうぞ。
  • こんにちは。
    ご教示ありがとうございます。

    〉講談にでてくるテンプレ名将像にあてはめてしまっているのが、私の評価が低い原因の一つでもあります。

    まあ、趙雲キャラは分かりやすく人気ですよね。
    ダリューンが趙雲モデルかあ。関羽はキシュワード、張飛はクバードだったんだろうか。ナルサスは明らかに諸葛亮でしたもんね(笑

    そう考えると、ラノベのテンプレ異世界なんかも通俗小説の常套手段をキッチリ踏襲した、由緒正しい大衆文芸のお作法なのかも知れませんね。


    〉残唐五代史演義

    宋史軍談は手元にあるのでアレですが、これはちょっと面白そうです。後唐が主役ですか。亡国の遺臣の活躍がお好きですねえ。
    維基にもありましたけど、間違い多発なんですよねえ。
    https://zh.m.wikisource.org/wiki/殘唐五代史演義傳

    読むなら書籍も欲しいところですが、まあなくはないみたいですね。
    https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=137439137

    古本小説集成版がたまに市場に出るみたいです。影印、読みにくそうだなあ。繁体字標点本がないかを東方書店あたりに問い合わせる方が早いかなあ。

    いやいや。
    先に後伝を終わらせなさいってば。
  • >ラノベのテンプレ異世界なんかも通俗小説の常套手段を
    >キッチリ踏襲した、由緒正しい大衆文芸のお作法
    >なのかも知れませんね。

    そうですね。日本史は戦国時代ばかり、中国は三国志ばかりという批判は強いですが、テンプレとしての前提とできる知識の有無は物語をテンポよく楽しむために必要です。水滸伝は中国文化などが分かりづらいというところは難ですね。ヨーロッパ史もローマ時代が人気があるところに、外国史は前提知識が少なくて済む古代が人気になってしまうのでしょう。

    そう考えると、ライトノベルが中世・近世ヨーロッパ(そして現代の日本)を模したファンタジー異世界をテンプレとすることで、前提知識が不要となり読者のストレスを減らしているともいえますね。

    現代のライトノベルの話しを聞くと、人気のあるもののほとんどが異世界転生と現代日本を舞台にしたものであるようなので、現代のライトノベルでは前提知識の習得を要しないものが求められていると言えそうです。
  • こんにちは。

    〉テンプレとしての前提とできる知識の有無は物語をテンポよく楽しむために必要です。

    物語を〝楽に〟楽しむ上ではテンプレは確実に必要ですね。


    〉人気のあるもののほとんどが異世界転生と現代日本を舞台にしたものである

    負荷が一番低いですからね。しかし、一方で、読書により想像力を養う鍛錬にはならないですねえ。若いうちに読むのは避けるが吉かも知れません。

    上手く使うと有効ですが、テンプレはほどほどがよろしいようで。

    個人的には読書の楽しみは、日常からどれだけ遠くに行けるかと考えていますので、ラノベを読むことは絶えてないです。

    流し読むなら一般の小説や翻訳を読みますし、遠くに行きたいなら旅行記、苦しみたいなら古文や漢籍を読みますねえ。ラノベもチラっと読んではみましたが、なんというか「マンガやゲームを活字にしたもの」という感じを受けました。
    それならマンガやゲームでいいかな、と。そっちも不調法な方ではあるのですが。

    ってまあ、本サイトでする話じゃありませんね。
    撤収撤収(笑
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