瑠璃光院　秀和

楠灘源蔵、３２歳。 禿げでブサメン、しかも童貞。 生まれてこのかた、女性と付き合った経験など一度も無い。 仕事は出来るし、ひとり暮らしが長いから家事能力にも長け、調理師免許まで持…

志布志 幸子は、ひん曲がった性格をしている。 おまけにズル賢いし、うそつきだ。 そんな彼女が出会ったのは、寝たきりの少女、金子 美咲だった。 幸子がついたウソをきっかけとして、２…

　この作品はじつのところ、いつ書いたのかすら忘れてしまったものです。題名にタリム（中国西域にあるタリム盆地）とあるので、おそらく早川書房のJA文庫で出版して頂いた『タリム７』のス…

決して見てはいけない「呪いの絵」。 それに魅入られたお屋敷の令息に、母親は語り掛ける。 「見てしまったのならお話しないといけないわね？　この絵の――、『碧《あお》』のお話を……

季節の余白に立ち止まった夜。 ふと感じた寂しさは、きっと“幸せだった”という証。 明日が少しだけ優しく見える、静かであたたかな物語。

まだ、朝じゃない。 世界が静かに息をひそめるとき、わたしはそっと君のそばにいる。

銀月を背に、教会の十字架から華麗に舞い降り、そして――顔面から落ちた ――から始まる、世界最弱のその星の名は『ギグ・マーガ』――笑えない不死身の呪い。 十二歳の頃の、幼い少年だ…

これは、雑誌「ネオファンタジー」誌に掲載中に、肝心の大陸書房が倒産してしまい、そのまま宙に浮いてしまった不運な作品です。もともとはネオファンタジー文庫でシリーズ化中だった「青嵐王…