小語:「えぇーい! なぜPVが伸びん? 星ももらえんのじゃ⁉」
老臣:「ややっ、殿。如何なされました?」
小語:「爺よ。我が作品のPVが全然伸びぬではないか? その方、ちゃんと宣伝をしておるのであろうな?」
老臣:「勿論でござりまする。爺めが選りすぐりの企画に参加させております」
小語:「では、なぜこうもPVが伸びぬのか」
老臣:「それは殿の作品のタイトルもキャッチコピーも、内容にあらせられても他の作品に劣……」
小語:「えぇーい、黙れ、黙れい。聞きとうないわ!」
老臣:「そう仰せられましても、PVが伸びぬ理由があるのは事実。家臣に分析をさせました故、何卒お聞き下され」
小語:「よし。家来、申してみよ」
家来:「ははっ! 恐れながら、申し上げます! まず、殿の作品は新人賞用に書き上げた作品をWeb用の書式に書き換えて投稿しております」
小語:「うむ。我が作品は新人賞の一次通過しておる故、最低限の完成度は保たれておるな」
家来:「しかし、それ故に最後まで読んでいただけることを前提に書かれております」
小語:「どういうことじゃ?」
家来:「はっ。つまり、前半は物語の舞台設定や人物の説明、伏線を貼ることに紙幅を費やしております」
小語:「その前半のために、後半が面白くなるのではないか」
家来:「仰せの通りでございます。ですが、カクヨム読者は最後まで読む義理はございませぬ。前半の盛り上がりに欠ければ、容赦なく読むのを止められてしまいまする」
小語:「ぐぬ……」
家来:「他の作品を多数読んだところ、前半から読者を惹きつける工夫が凝らされております。それに比べると、殿の作品は前半が異常なまでにつまらな……」
小語:「えぇーい、黙れ!」
老臣:「殿、落ち着き召されよ。家来の申すこと、至極もっともにござります」
家来:「平に……。それがPVにも表れておりまして、第3話から急激にPVが落ちております」
小語:「むう。そちの言うこと、相分かった。前半の盛り上がりについては、今後新人賞に送る作品についても気をつけるとしよう」
家来:「ははっ。ありがたき幸せにございます」
老臣:「とにかく、できるだけ最後まで読んでくださる御仁を探すことが必要ですな」
家来:「でもよーう、小語の作品を最後まで読む奴なんて、いないんじゃねーか?」
老臣:「な、なに⁉」
小語:「家来、貴様口が過ぎるぞ! 余が手打ちにしてくれる!」
家来?:「俺は家来じゃないぜ? 本物の家来は、今馬小屋でグースカお休みさ。部下を働かせ過ぎなんだよ、小語のお殿さんは」
小語:「何ぃ! 貴様、何奴?」
家来?:「世界のPVや星はぜーんぶ、この俺、異世界てーんせーいのものだ!」
小語:「あぁ! 貴様、怪盗、異世界転生⁉」
異世界転生:「お殿さん、あんたのPVも星も、俺が頂いてくぜ」
小語:「おのれ、異世界転生! 生かして帰すものか! 出会え、出会えぃ!」
前半つまらない之丞:「わーわー」
ストーリ破綻してる嘉門:「わーわー」
異世界転生:「おっとぉ。そろそろおさらばするか。……おい、別次元(チート)、頼んだぜ!」
別次元:「まったく、お前のおふざけに付き合っちゃいられねえぜ……」
小語:「ぬお⁉ ヘリコプターが?」
美女:「異世界転生、この梯子に捕まって!」
異世界転生:「ハーレムちゃ~ん、愛してるぜぃ」
小語:「く、このままでは逃げられる。異世界転生を弓で仕留めよ!」
ストーリー一本道之介:「ははっ! 食らえ、痴れ者が!」
異世界転生:「おわ⁉ 何とかしてくれ、俺TUEEE門!」
俺TUEEE門:「ふ。ちぇぃ! うおりゃ! ちょわ! ……また、しょーもないものを斬ってしまった」
小語:「うわ! 我が城が崩れる⁉」
一同:「うわ~!」
異世界転生:「この世のPVと星は、ぜーんぶ俺のもんだ! あばよ、お殿さーん!」
老臣:「うう……、と、殿、生きておられますか⁉」
小語:「おのれ!」
老臣:「うわ⁉」
小語:「ル○ンめ! 必ず次こそは逮捕してやる!」
老臣:「殿、元ネタが」
すみません。
小語だって溜まるものは溜まるんでね。発散しないとね……。